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ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第126わ「獣面、されど人心」

(承前)

……犬か?俺は犬になればいいのか?

「あれ?この国の犬は人間みたいに喋るんですか?違いますよね?ほらほら、さっさと四つん這いになってください。それからそれから、返事は『ワン』ですからね」

……耐えろ。逆らって頭の中身をいじくられて、俺が俺でなくなることだけは何としても避けなければならない。俺は俺のままで家族と再会するんだ。

「よしよし、次は❝おすわり❞してもらいましょうか。出来ますかぁ?」

❝おすわり❞ぐらい出来るワン。舐められたものだワン。

「お手!」

相棒の差し出した手に自分の手を置くワン。次は何だ?何をさせられる?

「ちんちん。ちんちんしてください」

……ちんちん。二本の脚で立ち上がって飼い主に腹を見せるアレか。お安い御用だワン。こうなったら相棒が飽きるまで付き合ってやるワン。

「そのままじっとしていて下さい。狙いが逸れると困るので」

全身を悪寒が駆け巡る。相棒の唾液が飛んできた。俺の左目は腐り落ちた。

(続く)

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