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ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第123わ「人生はゲーム?」

(承前)

一難去ってまた人生最大のピンチ。俺が俺でなくなる危機。俺が俺でない何かに取って代わられる危機。

「そこまで嫌がることは無いでしょうに。ニンゲンも所詮はケダモノ。ケダモノは全て脳の報酬回路の奴隷であるからして……そのスイッチを私がお預かりするだけの話なんですよ?」

それが大問題なんだ。人間には人間の尊厳というものがあるんだよ。

「おっ、言いますねぇ、調子が出てきましたねぇ、手足を封じられた状態から大見得を切ってくれましたねぇ!それでダンナはどうやって、この状況を打破されるおつもりなんですか?」

よくぞ聞いてくれた。そこで俺は俺がでなくなることによって相棒が被る不利益について説明させてもらう。……まず間違いなく相棒は退屈する。

「……はい?」

そうだ。何もかも自分の思い通りになる存在なんて……自分の体の一部か、それでなければ道具でしかない。そうなれば相棒は一人きりだ。俺は相棒を一人きりにはさせたくないよ。

(続く)

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