ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第122わ「実力を行使せんとす」
万事休す。眼球摘出、待ったなし。それにしても不思議だ。さっきまでは尊厳の為に死を選ぼうとしていた、この俺が片目を抉り取られるだけでパニック寸前にまで追い込まれるとは。
「今から移植する新しい左目には素晴らしい特典が付いてますよ!まず、私の姿が視界に入る度に快楽中枢が刺激されるようなります!」
刺激されると、どうなる?
「少しだけ気分が良くなります」
それだけ?
「そうそう、それだけです。それが何百回も繰り返されればダンナ中で私の存在は絶対的なものになります。そういうものです」
今すぐ手術を中止しろ。
「それだけではございません!まだまだ新機能をお付けします!」
いらない。
「両目を私の眼球に入れ替えることで、更に深くダンナの脳に影響を及ぼすことが出来るようになるのです。具体的には私が手を叩くだけでダンナの身体に腰が抜けるような気持ちよさが駆け抜けるようになりますよ。ダンナは何日もつのか今から楽しみですね!」
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