ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第80わ「おれたちの❝ゲーム❞」
「分かりました。今後、ボスといえばダンナのことだと判断しますね。それにしてもボスって名前というか……いえ、いいでしょう。そして私の名前はワンダですか?時間をかけずに出した名前の割りには悪くない命名です。どこから引用されたんですか?」
❝ゲーム❞が終わるまでに当ててみればいい。宿題にしておこう。さて、これで用事は済んだ。棺桶を這い出て外の空気を吸おう。シャワーを浴びて自分のベッドで寝よう。そう思った矢先のことである。
「やあ、二人とも。お楽しみは済んだかい?」
ゲームマスターが、俺の家の中で待ち構えていた。足を組んでソファーに腰かけてくつろいでいる。いつの間に入って来たのだろう。いや、何をしに来たのだろう?俺に何をもたらしに来たのだろう?苦痛?それとも、死?
「何の用です、シスター?二人の時間を邪魔しないでもらえます?」
棺桶から上半身を出しただけの俺に先んじて相棒が回転跳躍、俺の前に仁王立ちの構え。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?