ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第81わ「恩寵」
「二人で棺桶に入ったまま出てこないものだからハントマンとパートナーが絆を深めているのかと思ったけど……違ったみたいだね、つまらないな」
ゲームマスターは心底つまらなそうにぼやいている。
「四ツ星ハントマンが覗き屋の真似事ですか?ゲームマスターが❝ゲーム❞に介入するからには何らかの用件があって来たのでしょう?早く済ませてくださいな」
対照的に相棒のワンダは心底イライラしているように見える。余程ゲームマスターとソリが合わないらしい。二人は同期だと聞いていたのだが。
「そうそう、いよいよ本選が始まるだろう?そこなニンゲン!君にプレゼントがあるのさ!こっちに来たまえ!遠慮はいらない!さぁ!早く!!」
俺にプレゼントがあるらしい。何だろう?のこのこ近付いたところで「死をくれてやろう!」みたいなことを言われたら困る。いや、俺はゲームの駒なんだ。ゲームと関係の無い死に方をするのはゲームマスターの本意ではあるまい。
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