ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第2わ「闇のゲームと闇のチュートリアル」

(承前)

……状況は相変わらずだ。二匹の怪物が俺を凝視している。
マンハントに「銀の弾丸」をお見舞いしてやろうとも思ったが───、弾丸が怪物に有効な特別製でも銃の方は正真正銘、文字通りの銀玉鉄砲だ。つまりオモチャだ。

おおっと!マンハントが飛び掛かって来たぞ!でも心配いらない、ハントマンはオートで君を守るように立ち回る。特に指示を出さなくてもね。当然じゃないか!

怪物の長い爪を相棒のミドルキックが迎撃した。
足が長いのは羨ましい。
お次は俺の首筋を狙う牙をハイキックで迎撃する。
今のは本気度の高さを感じる。
そりゃ誰だって自分のエサは横取りされたくはあるまい。

さぁ!怪物が体勢を崩したぞ!今が好機!パートナーに指示を出すのだ!

「それじゃ攻撃しろ、相棒」
ハントマンは一瞬だけ満面の笑みでこちらを振り返り、そして真顔に戻ると後退した怪物めがけて助走。跳躍。特撮ヒーローのお手本のような空中からのキックをぶちかましてくれた。

(続く)

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