ファンタジー!!!
神さま待って!お花が咲くからのプレミアム上映会
小児がん(横紋筋肉腫)と向き合い12歳という生涯をまっとうした森上翔華さんの物語です。
広島県福山市を舞台とした物語、自分も福山市に生まれ育ち小児がんを抱える子の親として、当事者目線で見ることができました。
ここまで共通するワードが出そろうことが奇跡で、「これは自分たちのためにある」と勝手に認識していました。
横紋筋肉腫は、小児がんの中でも希少がんの部類に入り、患者数も少なく難治性とされています。
そのため、どうしても周囲からの理解も少なく、体調が悪くてよく学校を休んだりすると思われがちです。
治療も、風邪症状の治療ではなく年単位の入院で家にも帰れず、抗がん剤の影響で数えきれない副作用・脱毛など見た目も変化します。
自分がなりたくてなったわけでもなく、自分の意志に全く関係なく降りかかってきたできごとであります。
決して罵倒されることも逆に罵倒してもいい訳はありません。
入院もやっと退院したからすぐ学校に行けるかもわからず、なんで?といいたくなるかもしれません。
抗がん剤も何回も投与し、その間食べたいものも飲みたいものも全て吐き出したり、起きるのもきつい治療をしているからです。
入院中しんどいことばかり、なによりいつ死んでしまうか分からないという恐怖と向き合うことがとても辛いのです。
騒いだり、人前で踊ったり、目立つようなことをするのは、注目されたいとかでは、決してありません。
恐怖を一瞬でも忘れたいから
毎日毎時間恐怖を感じていたら、とてもじゃありませんが心身ともにもつことはありません。
なにか忘れさせてくれるものがないと不安でつぶれそうになり、毎日生きていくこと自体がしんどいものになるのです。
作中で翔華さんが常に言っていた言葉
「ファンタジー」
「笑顔はなによりの薬」
入院中も年齢性別を問わず色んな方を笑わせて、入院生活を笑って過ごせるものに変えていました。
彼女はどれだけ悪口を言われても、嫌がらせをされようとも恨んだり、やり返すことはありませんでした。
「余命0年」
「いつ死んでもおかしくない」
どれだけやり返しても、自分がスッキリしてもその先には、もう自分はいない状態となることが、小学生ながら分かっていたからだと思います。
むしろ嫌がらせをしてきたクラスメイトを救おうと声をかけ続け、動くのもしんどい中でもその子を思い続けていました。
自身の体へは使える薬を全て使い、治療してきましたが、本当にかなしいことに叶うものがありませんでした。
しかし、自身の身体と人生と引き換えに、自身のがんを分かってくれた親友気持ちが伝わったクラスメイト、家族に自身の思いが伝わっていました。
翔華さんは当時の夏までの命と言われていました。
そこから運動会への参加・修学旅行へも参加することができました。
残念ながらみんなと卒業式を迎えることができずに、一足先に旅立ってしまいました。
しかし、卒業式当日はお空から参加しており、卒業証書もクラスメイト全員が大きな声で「はい!!」と返事をし、受け取ることができました。
姿を変え住む場所が変わってはいますが、森上翔華さんはご家族や友人全員の中で生き続けています。
「小児がん」について、自分もまだまだ知らないことが多すぎます。
この場面どうしたらいいか、わからないことだらけです。
息子の小児がん(神経芽腫)を通して学んだことを、知ってもらって住みやすい世の中、学校生活・社会になればと思います。
そのために自分にできること・今自分が持っている引き出しをフルに使って周知いただけるように活動していきます。
横紋筋肉腫
神経芽腫
最後に横紋筋肉腫・神経芽腫についての記事を掲載します。
小児がんは、これだけではなくまだまだ多く存在します。
治療もそれぞれその子その子によって全くのオーダーメイド治療です。
共通するのは、先の見えない入院と治療、自由がきかない、いつ旅立つかわからない恐怖などです。
これを機にほんの少しでもいいですから、ちょっと足を止めていただいて「小児がん」について考えてみてください。
少しずつみなさんの思いが増えたら必ず報われることと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。