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母との日々

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2020年12月の記事一覧

孫のお受験(1)

孫のお受験(1)

11月1日ごろにお受験(面接)があるはずなので、数時間だけ上の子の面倒を見てもらえないかと、弟夫婦が母に依頼したのは、9月に一家4人で来た時だったと思う。帰りがけに母に頼んでいったのだが、正確な日時が決まっていないので、決まったら電話でしらせるということだった。

弟夫婦には二人の娘がおり、上の子は既に昨年から、祖母つまりわたしの母が出た女学校の幼稚園に通っているが、2歳離れた下の子も来年の4月か

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孫のお受験(2)

孫のお受験(2)

念のために、アマゾンでかるたを調べてみると、予想通り実にさまざまなかるたが売られており、オーソドックスなかるたは「犬棒かるた」と呼ばれていることがわかった。他にも定番の「小倉百人一首」やさまざまなキャラクター商品、教育的な効果を狙ったものなどいろいろである。

機能的にはそれらはすべて「かるた」としての機能を備えていると考えていいのだろう。でもたとえば「小倉百人一首」は、通常のかるたとは異なり「ひ

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孫のお受験(3)

孫のお受験(3)

翌々日には、下の子が合格したという知らせが弟からきた。ついては、制服の仕立てに行かなければならないので、二週間後に、ふたたび母に子守に来てほしいというのであった。

受験はもちろん両親がそろっていなければならず、上の子は連れて行けないから、母に子守を頼んだのは理解できる。制服の仕立てなら、休みの日に家族四人でお出かけすればいいのではないか、と母から話を聞いた瞬間思ったが、面倒臭いので黙っていた。仕

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庭のサカキ

庭のサカキ

年末最後の日曜日、母とお昼ご飯を食べていると、庭のサカキに少し大きめの小鳥が一羽止まって、しきりに実をつついているのが見えた。昨日も別の小鳥が三羽ほどきて、しばらく実をつついて去っていったな、そういえば急に鳥を見かけることが多くなった気がする、と漠然と考えていた。

母は、それを見ながら、さっき買ってきた神棚用のサカキがひとつしか入ってなかったので、もうひとつ買いに行かなければならない、という。左

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