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Ⅵ)キャリアコンサルタントとしての経験をどうつくる?

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
キャリアコンサルタントの資格を得て、「さぁ!独立!」と意気込んだものの、当時の私はキャリア支援未経験者。仕事につなげるためには経験が必要⇒でも、経験がない⇒仕事をもらえないのループに苦しみました。

今回は、キャリアコンサルタントとして働いていくための経験をどうつくっていくのか?についてお話します。

経験がないと仕事を紹介してもらえない

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キャリアコンサルタント資格を取得して、意気揚々と会社に辞表を出し、退職準備をしている時に、いろんな派遣会社にキャリアコンサルタントとして登録しました。今もそうですが、派遣会社には大学での就職支援の案件があり、紹介してもらおうと思ったからです。いくつか派遣登録をしましたが、「案件がありましたらご連絡します」というメールが返ってくるだけの対応が続き、コンサルタントとの面談に進んだのは1社のみ。その際に聞いたのは「この手のお仕事は、どんなに他の業務経験があってもカウンセリング経験がないとなかなか紹介ができない」という一言でした。

それはそうですよね。冷静になって考えれば、そこに求人があるからといって、自分が選ばれるとは限りません。でも、なんとなくすぐに仕事が得られるような気になっていたのだと思います。ちょっと気軽に考えていたことを反省します。

私は、採用や育成等の人事領域における経験はありません。まったく畑違いからの独立です。実務経験がないと仕事につながらないのは、どんな仕事だって同じですよね。「資格がすぐに仕事につながるわけではない」ことを思い知りました。

その後、たまたま知人の紹介で大学にアルバイトに入ります。そこで就職支援の経験をつけていくのですが、そのお話はこちらでお読みください。

面談の経験をどうつくる?

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私たちは、面談やカウンセリングを通して、働き方や生き方に悩んでいる人を支援するスキルが必要です。いくら、仲間同士でロールプレイングをしても、それはリアルな相談とは格段の差があります。

「どうやって、経験をつくったらいいのか?」

これまでも独立したいキャリアコンサルタントの方から、たくさん質問を受けました。「経験がない⇒仕事が得られない⇒経験がつかない⇒仕事が得られない・・・」無限ループの罠にはまってしまうと、絶望しかないですよね。私たちは、仕事の機会が与えられないから経験がつかないと考えてしまいますが、ここは発想を変えてみませんか?

面談のスキルアップは仕事じゃなくてもできます。例えば、友人や知人、これまでお世話になった方に向けて、キャリアカウンセリングを受けてくれるモニターを募集していることを告知してみます。友人・知人だけでなくキャリアに悩んでいる人を紹介してもらってもいいですよね。資格取得して間もないことを承知していただいて、モニターとしてキャリアカウンセリングを受けてもらう。そしてクライアントからのフィードバックや感想ももらえれば自分の改善点もわかります。

実際私の知り合いがこの方法で計30名近い方とのカウンセリングを行なっていました。カフェ等で待ち合わせてお話を聴いたり、Skypeを使ったり。とにかく精力的にカウンセリングしている姿は、ただただすごいの一言でした。その方はこの経験をしたことで、「〇ヶ月で〇人の社会人とキャリアカウンセリングを実施」と実績としてアピールできるようになりました。

仕事がないと経験がつかないというのは単なる言い訳なんだなと、その方の行動力を目の当たりにして実感しました。経験は自分でつくっていくこともできるんだと。今は、オンラインツールも発達しているので、もっとこういった試みはしやすくなっていると思います。「まずは行動してみる、そして経験を創り出す」私も肝に銘じています。

また、カウンセリングスキルを強化するために私が実施していたのはこんなことです。タクシーに乗ったら運転手さんの話を傾聴してみる。テレビなどで誰かのインタビューを映していると、自分だったらどう返すか?を考えながら観る。家族との会話でもそれとなく質問を工夫しながら聴いてみる等。日常の中にも、傾聴力を上げる機会はたくさんあります。要は、自分が意識的にそのスキルを使うかどうかなんですよね。

私が所属している団体では、資格取得後間もない方を対象に、就職フェアや転職フェアでのカウンセリングブースの案件を紹介してくれていて、私も初心者の頃に何度か担当しました。報酬はそんなに高くないですが、いい経験になりました。こういった有償ボランティア的な募集がないか、案件情報をチェックしていくこともおすすめします。

ほんの少しの経験ができると、そこから少しずつ仕事に展開していくことができます。仕事を得ることだけを考えるのではなく、自分で経験をつくるための行動にも着目してみて欲しいと思います。


※この連載のバックナンバーはマガジンでお読みいただけます。よろしければぜひご覧ください!


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