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相談するなら身近な人?身近じゃない人?キャリアコンサルタントに話すメリット

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
みなさんは、悩みごとや不安なことはどんな人に相談してますか?身近な人には相談するけど、キャリアコンサルタント等の身近じゃない人に相談しよう!という発想はないかもしれません。でも、案外身近じゃない人だから深く話せるということもあるんです。
今回は、キャリアカウンセリングでどんな話ができるのかを解説します。

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身近じゃない人に自分のことを話すメリット

例えば、「自分のやりたいことを考えたい」「働き方を変えたい」「仕事に不満がある」「職場の人間関係で悩んでいる」「この先どんなスキルを身につけていったらいいのか」等の働くことに関する悩みと、「一人で暮らしていくのか、誰かと暮らしていくのか」「家族を持つのか、持たないのか」「どこで暮らすのか」等、自分の生き方や暮らし方についての悩みは、切り離せるようでなかなか切り離せないことです。

働き方や生き方について、私たちは日々悩んだり葛藤しながら、探りながら選択しています。だから悩みもいっぱいです。でも、誰に相談したらいいのでしょう?

昭和な時代は「社員は家族」のような組織風土があって、上司との距離が近く、仕事から家族がらみのことまで相談に乗ってもらうことも日常的にあったようです。ただ、今は管理職も「個人的なことを聞くのはハラスメントになるのでは?」とドキドキしてしまって踏み込めないといいます。さらにリモートワークが中心になると、部下から仕事のことで相談したいときもタイミングが難しいようなので、上司に個人的な相談をする機会はますます減ってくると思われます。

では、友人や家族など身近な人に相談した場合はどうでしょう?例えば学生時代の友人とは働き始めるとお互いの環境が違ってくるので、なかなか学生時代のように理解してもらうのが難しかったり、自分が相談しているはずがいつの間にか友人の話にすり替わってしまったり、相談しているつもりが、いつの間にか昔話にすり替わって楽しく会話して終了!ということもあるようです。家族に話せば心配するのでなかなか話せない、といった声も聞きます。

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大人になると、自分の人生の生き方や働き方は自分で模索していかないといけません。自己啓発の書籍を読んだり、セミナー等で先を行く人達の話を聞いたりするけど、「じゃあ、自分はどうしたら?」で止まってしまう。

そんな時こそ、身近じゃない人だけど傾聴のプロ(キャリアコンサルタント)と話してみませんか?キャリアコンサルタントは、職業の話だけでなく人生全体のお話をお聴きします。ある一定の時間(40分~60分ぐらい)、自分の話をただただ傾聴してもらえるって、あんまり日常にはないことだと思います。初めて会う、身近じゃない人に話すのは、とても勇気がいると思いますが、身近じゃないからこそ、話せることがあると思います。

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「聴いてくれる、だから話せる」そんな体験をぜひ

キャリアカウンセリングやキャリア面談と言われる場面では、こんな会話で始まることが多いです。

相談者:「すみません、あんまり相談することがまとまってなくて」
私:「いえいえ、気にしないでください。悩みってだいたいまとまっていないものですよね、まったく問題ないですよ」

冒頭にも言ったように、働くことと生き方や暮らし方が絡まってしまってモヤモヤしていることも多いですし、仕事のことでもいくつかの問題が重なっていることもあるので、すっきり相談内容がまとまっていることはめずらしいんです。むしろまとまっているなら、もう解決までの道のりが見えているでしょうからあまり相談の必要性はないかもしれないんですね。

モヤモヤしている状態の時は、どこからでも思いつくままにお話したいことから話してもらいます。話がいったり来たりすることは全く問題ありません。どんな話でも全力でお聴きします。

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これが身近な人と相談している時だと、話の途中で相手から「でも~~なんじゃない?」「私の場合は××だったけど」「〇〇してみたらいいじゃん」と、良かれと思ってのダメ出しやその人の意見・アドバイスが入りますよね。それに応答していると、本来話したかったことからそれてしまったり、さらにモヤモヤが増大することもあったのではないですか?私たちキャリアコンサルタントは、多少話が前後しても途中でさえぎったり方向を変えることはありませんし、否定したり意見したりはしませんので、安心してお話してもらえます。

ご本人にとっては絡まっている糸も、客観的に聴いている私からは、ココとココは別のこと、ココはつながっていること等が見えてきます。それはご本人にもわかるようで、話しながらいろんなことに気づいていく人が多いです。人に話すときって、モヤモヤしながらも伝えるために自分が考えて整理して言葉にしています。だから気づくのだと思います。また、本人にとっては別々のことと思い込んでいることが、案外つながっていることもあって、その部分をお伝えするとハッとした表情をされる場合もあります。思い込みで視野が狭くなっている時は、客観的に整理してくれる人が必要です。

聴いてくれる人がいるから話すことができ、
話したから気づき、
気づいたからやるべきことが見えた。


そんな状況になるように、お話を聴いています。
悩んでいる時は、身近じゃない人と話す勇気をぜひ持ってみてください。きっと次の一歩のためのヒントが手に入るはずです。

・著書紹介


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