見出し画像

「自分らしさ」は、変化し続けていく

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
私は「自分らしさ」という言葉をたくさん使います。著書のタイトルにもなったぐらいですので、人生には「自分らしさ」が大事だと思っています。

「自分らしい」ってどういうことだと思いますか?
答えは一つではないと思いますし、人それぞれこの言葉に対してのイメージがあると思います。

私は、自分の特性が表れていたり強みが発揮できている状態を「自分らしさ」だと考えています。


私が「自分らしさ」を意識するようになったわけ

むかしむかし、子どもの頃の話です。
おてんばな私は、よく家族から「女の子らしくしなさい」と言われていました。1歳年上の兄と一緒に遊んでいたので、男の子たちの遊びが好きでした。スカートが邪魔でズボンばかりをはいていた記憶があります。木に登ったり草むらを走り回ったりしてよくケガをしていました。周囲が考える女の子のイメージとはかけ離れていたせいで、「少しは女の子らしくしたら?」といつも怒られていました。

活発な私と少し大人しい兄。よく周囲から比較されて、あなたは「男の子に生まれてくればよかったのにね」とも言われました。それはなぜかいつも少し残念な言いかたでした。私の育ったのは、まだまだ性別役割分業の意識が高い昭和な時代です。「男の子だったらもっと良かったのだろうか?」「私は、男の子でもないし女の子らしくもない。それはダメなんだろうか?」やるせない想いは、幼い心に沁みついていきます。

こういった原体験が、私が「自分らしさ」にこだわる理由かもしれません。きっとずっと、あるがままの自分が受け入れられることを強く欲していたのだと思います。

画像2

「自分らしさ」は過去の自分を知ることで見えてくる

先ほど私は、「自分らしさ」とは、自分の特性が表れていたり強みが発揮できている状態だと表現しました。そうなると「自分らしさ」の要素は、やはり過去の自分の中にあると思います。

どんな人生を過ごしてきたのか?
どんな時、楽しいと感じたのか?うれしいと感じたのか?
がんばれるのは何があるからなのか?
充実感や満足感を感じるのはどんな時なのか? 等々

これまでの自分を振り返って、自分に問いかけてみてください。
自分が経験したこと、強みや弱み、好きなことや嫌いなこと、うれしい時や悲しい時を考えていくと、少し自分の特性(個性)が見えてきます。

例えば私は、新しい仕事や新しい土地、新しい仲間、新しい出会い、新しい環境にワクワクする傾向があります。
⇒ 一か所にはじっとしていられないらしい。
いつもどういうわけか仕切り屋さんになっていることが多いです。チームのみんなと何かを創っている時がとても楽しいしやる気が出ます。
⇒ プロジェクト的な仕事が好きらしい。
人と話すことが好きで、特に仕事の話題が多いです。新しいアイデアや最近の世の中の動向、ビジネスの話題が大好きです。
⇒ 仕事をしている自分が大好きらしい。

上の⇒の部分をつなげれば、キャリアコンサルタントとして独立し、仕事している今が、めちゃくちゃ「自分らしい」生き方だと思います。素直に「自分を肯定できる時間の使い方」をしていると感じています。

何も無理をしていない、背伸びをしていない、良く見せようとも思っていない、媚びてもいない、いい面も悪い面もあるがままを自分がちゃんと受け入れていて、比較的気持ちが穏やかな状態です。もちろん仕事にはいろんな出来事が起きるもので、心穏やかな日々ばかりではないけど、全体的に見ればそういう時間が多い。そんな感じです。

自分らしさは過去の自分の中に。まずは自分を知ることで、「自分らしさ」の発見につながります。


画像2

「自分らしさ」を肯定していくことから始まる

自分らしさを自分が肯定的に受容していく。
意外にこれが難しいこともあります。
こんなんじゃない、こうじゃない、もっとステキな自分になりたかったのに・・・と。自分が理想とする姿、ありたい姿と今とのギャップをなかなか受入れられずに苦しんだ時期もあります。

ただ、ローマは一日にして成らず。今の私も一日にして成らずで、確実に54年(もうすぐ55年)の時間から成り立っています。過去は変えられないので、かっこ悪い私もたくさんいるけど、それも私。まずは受け入れることからが、「自分らしさ」の始まりだと思います。

私は、自分の特性が表れていたり強みが発揮できている状態を「自分らしさ」だと考えています。
とすれば、自分が環境とともに変化しているのだから、「自分らしさ」も変化し続けると考えるのが自然です。

今は、いつも変化の起点、スタート地点です。
「自分らしさ」を受入れ、自分を理解し、これからのありたい姿を描いて一歩踏み出していく。その時間が過去になった時、それがまた新しい「自分らしさ」になっていく。
「自分らしさ」って常にバージョンアップしているものなんですよね。

過去から「自分らしさ」を分析し
今の「自分らしさ」を受入れ
未来の「自分らしさ」を創っていく


そんな視点で考えてみてください。


・著書紹介


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?