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採用は数の論理からファンベースへ

内定辞退率

内定辞退が多くなると採用に問題があったと考えるのが一般的になっている。
内定辞退者が少ないということは、優秀な学生が採用していない可能性が高い。
すなわち偏った採用をしている可能性があるということもいえる。

内定辞退の数を鵜呑みにするのは非常に危険である。
例えば、内定辞退を減らす方法としては、ファンであるロイヤリティーの高い学生を採用すればいい。
たいていの企業は内定辞退率を減らす事によって、採用の長期化、コミット数をクリアすることを考えるから。
これでは優秀な学生が採用できることはないといえる。

人材紹介の提案をしてた時に、とある企業の人事役員が次のようなことをいっていた。
「私達の会社は新卒採用へシフトスイッチすることにしました。内定辞退者が少ないから、中途の採用で高い買い物をするより効率的かもしれませんので」と言われたことがあった。
すかさず「ちなみに内定辞退者が少ないというのはどれぐらいの割合ですか?」と質問をしてみた。

「内定辞退をしたのが数名だったから、そこから幹部候補を育成すればいい」という回答があった。
「もしかすると、ロイヤリティーの高いファンしか採用ができていないのではないんでしょうか」と聞いてしまった。
深掘りをしていくと採用人数の8割の80人はファンであり、残りの2割20人は数合わせの理論で採用をしている事実。
こういう採用をしている限り、見込みの学生の中に隠れている優秀な学生へのリーチができないのは明らか。
その問題に気づいていないことが多く、問題解決ができないままで我流に採用をしている企業が9割ある。


内定者をファンと見込みと分ける方法としては、エントリーシートやアンケートに書いてもらった競合他社を見ればわかります。
また、コミュニケーションを取る際にヒアリングができることで情報は書き換えられます。
2週間という期間であったとしても志望順位はコロコロかわっていくからだ。

また、ご自身が学生時代だった頃を思い出してもらいたい。
いろいろな企業や業界を見て、選考を受けていたと思います。
そして内定をもらってから決断を下ということを忘れないでください。

最初からこの業界しか受けていませんとか、御社が第一志望ですという学生は、落とされていたということを忘れてしまっている。
学生は内定をもらうためなら手段を選ばないという時代を思い出してください。
この状態は非常に狭いエリアで狩りをしていることになります。

業界軸が決まり、志望順位が決まっている学生というのは、ファンであり、ロイヤリティーが高い学生ですので、アプローチはしやすい。
自社ブランド以上の学生を採用する場合については、ファンやロイヤリティーが高い学生を採用することはデメリットになることもあります。

一番言いたいことは、攻めた採用戦略で辞退率が少ないことはいい結果につながっていますが、何もせず、守りの採用戦略で辞退率が少ないということは危機感をもたなければいけないということ。

応募者数

待ちの応募から攻めの応募へシフトチェンジしていくことが必要な時代です。
リファラル採用とか、ダイレクトリクルーティングなどと言われていますが、広告費用をあまり使わない方法としてはソーシャルネットを利用することです。

王道をいくのであれば、広告媒体を利用することが正解と思い込んでいる会社が多いのですが、ソーシャルネットがこれだけ発展していることもあるので、会社のページを作成しておくことが必要です。
その他にも採用担当者の個人による発信力も必要になります。

学生はTwitter、facebook、Instagramを使っている確率が高いので、内定者や新卒採用社員からフォローをしてもらうことによって情報が拡散する可能性があります。

また、学生の名前がわかっているのであれば検索をしてフォローをしていくことも必要になります。
「いいねを押してください」とか「友達にオススメしてください」とか押し付けをすると逃げられますので、
ちゃんとしたコンテンツを作る必要がそこにはあります。

テーマは共感性と等身大がわかる投稿をすることによって、数珠つなぎに拡散をしていく可能性があります。
間違ったコンテンツとしては社員紹介やWEB担当の趣味嗜好に偏ってしまった場合、会社のブランドに泥を塗る可能性もあり、それが評判にもつながりかねないリスクはあります。

また、学生の特徴としてリツイートしやすい、シェアしやすいかたちにすることがポイントです。
メールを利用するのであればPDFファイルを添付することやリンクページをつけることで、
簡単にソーシャルネットを使ってアップすることを心がければいいだけです。

最近ではいろいろな企業がリクルーター制度、メンター、シスター制度などで、上位校の学生の獲得に必死になっている状況ですが、そういうシステムができないのであれば、内定辞退者や離脱者から友人、知人を紹介して貰う方法もあります。

内定者から紹介をしてもらうより、内定辞退者や離脱者からが有効的である。
辞退者に対してのアプローチを行っていることによって、企画やイベントを紹介してくれることもある。
内定者のバックにあるバイト先や部活の友人も採用のターゲットになる。

芸能界でよくあるはなしですが、「ちょっと友達が受けるから一緒に受けたら受かっちゃった」とか、「この会社は面白い採用をしているので、受けてみるのもいいよ」など口コミが波及することもある。
その際に特別枠での作成をして採用活動をする必要があります。

上位校の優秀な学生を採用するのが難しいのであれば、中間層の優秀な学生を採用するなど、会社のターゲットに合わせた採用戦略をしていく必要がある。
あくまでも過去の成功にとらわれることなく新しい角度から切り込んでいくことが必要だ。

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