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採用基準の曖昧さ

書類選考の曖昧さ

最近では書類選考もWEBに書かれているものを人事が判断した上で面接を組む会社、応募者全員のレジュメを持って現場や役員にお伺いを立てる会社、会社によって人事に仕事を任せているのかどうかわかります。

書類選考の曖昧さが出てくる仮説は3つあります。

1:書類選考の基準がわからない
2:組織を強化するためには大手にいた人を採用したい
3:優秀な人が多くなって、更に優秀な人をほしい

1については書類が完璧なのに、あってみると残念な人が多く、モヤモヤしてしまうパターン。
そのため新卒採用で取り入れてブランド志向が強くなってしまったり、経営者や役員の鶴の一声で決めているケースもよくあります。

2と3については組織が大きくなるに連れて、いろいろな人を採用してチームを作る上で必要な戦略としてやっているケースもあるので、深掘りをして聞いてみないとわかりません。

2と3については転職市場に出てくるケースも少なく、苦戦するケースもしばしばあります。
リファラル採用、SNS採用などあらゆる方法での採用をしていかないと採用できないケースが多くあります。

また役員や経営者に会うと気づくことがあります。
それは「うちの会社は◯◯大学卒以上しか採用しないんですよ!」とか、「転職回数は30歳で1回、35歳で2回までって決めているんですよ」と、ドヤ顔でいう人達もいます。

これからグローバル化が進み、労働人口減少しているにもかかわらず、悠長なことをいっていていんだろうかということがありますが、次のような仮説が浮かんできました。

1:企業ブランド
2:学歴コンプレックス
3:学歴、企業至上主義

これは経営者、役員クラスのプライベート的なことがボルトネックになってしまっているケースが多々あります。
ここで新たに出てくる疑問が、「採用ってなんだろう!?」という疑問。

採用は手段?方法?投資?費用?

そもそも採用をする根底にあるものと言えば、2つの理由から。
1つ目が事業が好調により、営業拡大、組織拡大のチャンスを迎えたから採用をするというポジティブな意味あいが大きくなるもの。
もう1つは退職者に伴う欠員補充というネガティブな意味合いが濃くなってしまう採用。

採用が手段に変わってしまった時、うまく歯車が回らなくなってしまうというのはいうまでもありません。
業務を再度洗い出しをして、採用をする方法、アウトソーシングする方法、AIなどを利用してシステム化する方法、無駄なことを削減していくなど、知恵を絞っていくことが必要になります。

採用費用を抑えることが悪いことではありませんが、人手不足で採用ができないのであれば業務改善をしてみるいいチャンスかもしれません。

採用基準の文言化が必要な時代

いろいろな企業で採用に関する相談や支援をさせていただくと気づくことがあります。
それは採用基準の曖昧さに問題があるということ。

「いい人がいたら採用したい!」というのですが、「御社にとっていい人ってどんな人ですか?」というと、答えが出ない。
次に多いのが「◯◯さんみたいな人が理想なんですよね」という答え。
◯◯さんの経歴やスキルに思い込みと先入観がいってしまって、高望みをしてしまっているケースも多くあります。

次に多いのが「自分の部下にしたいと感じた人」という答え。
これも人によって違うから恐ろしい判断基準になっています。
現場、マネージャー、役員経営者クラスでは見ている光景も違えば、どういうチームを作ろうという構想も違ったりします。

小さい会社であればいろいろな人材を採用することによって相互補完関係になるチームを作ることができますが、大手になった場合は数の理論が優先されることがしばしばあります。

最終的に迷った場合については、現場に判断を委ねる会社と、経営者や役員が鶴の一声で不採用のお祈りメールを送るときもあります。
エージェントを介している場合についても信頼関係ができている場合については本音ベースでいろいろと聞くことができますが、大抵の場合は抽象的な表現で本音で聞くことができない。

採用活動に参加する社員全員で、共通した認識としての「一緒に働きたいかどうかの基準」は社員レベルでももちろん持っていかないといい採用はできないのが現状。

人事は経営層と現場のパイプになること!

人事が人材の墓場と言われている理由の1つとして、忖度とご意向が働く組織構成になっていることが問題です。
定年退職を間近にした逃げ切りを図りたい人が担当であったり、重箱の隅を突くような頭の固い人が担当だったりする大手企業の場合は、組織の理論とダークサイドスキルが無いと動きません。

リスクを獲って失敗したくないといって、戦略的に動ける人事または専門家と一緒にやっていかないと時代の流れについていけない。
戦術を知っている知識のメタボリックの人事がドヤ顔でやっていますというよりも、数字、ロジック、ファクトのある人事が必要な時代。

人事をトップ営業にやらせることが一番早いと言われていますが、実情としては各課の問題児またはお払い箱になった人が集まっているケースが多くある。

また、日本人の社会進出後の学びの脆さも露呈している。
仕事が忙しいから新しいことを学んでいる時間がないということで、勤勉さが特徴の日本人にもかかわらず、新しいことを勉強し、じぶんの教科書を作ることができていない。

経営者と役員と現場をしっかり巻き込んでやっていかないとこれからの採用はうまくいかない。
それぞれ見ている景色が違うわけですから、目線を合わせることが必要になります。

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