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採用戦略3.0

史上最大!?人事が注目をされる時代

今の時代、1年先、半年先も混沌としてきた時代。

完璧に読み切ることができない、混沌としてきた時代といっても過言ではありません。

不確実性の高い時代の経営においては、そうした変化をいち早く捉え、柔軟に変化に対応できる力を持った人材を採用し、入社後に最大限能力を発揮してもらうことが重要です。

また、自社にあった優秀な人材の採用を優先することは必要になります。

それにともない、多様なバックグラウンドをもったメンバー、個性のあるメンバー、得意分野のあるメンバーなど、社員がいきいきと働けるような新しい働き方への対応をしていく時代になっています。

新しい人材を外部から招聘することだけではなく、内部から育成をしていくことも必要になっている時代です。

今までの人材マネジメントではとても対応ができない時代へと突入しているのが現状であり、新しい言葉がどんどんと生み出されているのが、ここ数年の採用に関する周辺の事情なんです。

人事・採用担当者は未だかつてないほど多くの課題への対峙を迫られているのですが、ある意味で、人事・採用担当者にとってはチャンスとも言えるかもしれません。
「これまでのやり方」をただ踏襲するだけでは、成果が出せない時代だからこそ、これまではやっていなかったような大胆なチャレンジも出来るようになるからです。
 
「前例がないからできない」ではなく「前例がないからこそ、価値があるかもしれない」という発想の転換こそが、これからの時代の人事。採用担当者には不可欠です。

思い込み、決めつけ、先入観を捨てていかなければ、これからの変化の早い時代に対応をすることができなくなってしまう。

失敗を恐れずにチャレンジし続けることによって、新しい方法が切り開ける時代になります。

トレンドに振り回されず、しっかりとした軸をつくること

ダイレクトリクルーティング、ソーシャルリクルーティング、リファラル採用、HRTechなど新しい言葉がどんどん一人歩きをしている状態です。

人事・採用を取り巻く環境の変化が激しいからこそ、耳慣れない「新しい言葉」が日々目まぐるしく誕生し、それらを追いかけるだけで一杯いっぱい、という方も多いかもしれません。

もちろん、最先端のトレンドを把握し、キャッチアップし続け、必要に応じて積極的に自社に取り入れていくことはもちろん重要です。

実際に成果を出されている人達は、例外なく最先端のトレンドを把握されているのが現状です。

ただし、目先の手法論ばかりに捉われていては、思うような成果を生み出すことはできません。手法はあくまで手法にすぎません。絶対にうまくいく採用手法、どんな業界・職種でも効果を発揮する万能な採用手法なんていうものはありません。
 
「その採用手法は、自社に合った採用手法なのか」「そもそも、自社が実行するべき採用手法なのか」をしっかり考える必要があります。


採用は商品企画、マーケティング、広報宣伝、営業の掛け算

採用活動は花形職種としてキラキラのように見えますが、実は泥臭い職種であり、最先端のトレンドをどうやって取り入れていくのか、どうやって実行をしていくのか、どう軌道修正をして、コミットメントしたことを行うのかを考えるのが採用担当の仕事です。

企業の経営者、現場を行き来しながら、最善の方法をプレゼンをしていくことになります。

人事は人材の墓場という経営者もいらっしゃいますが、それは間違っていると言い切ることができます。

なぜなら、人事担当者がじぶん事として仕事を捉えておらず、会社の方針に従ってやるだけだからという考え方をさせてしまっているか、細かいことまで指示を出してしまい、思考停止に陥っているのが原因ですから。

商品企画とにている部分については、0から1を生み出すところからはじめます。

いろいろな採用手法についてはトレンドとして理解はしているものの、実際に自社ではフレームから作ることになります。

マーケティングについては、適切なターゲット設定においては「あれもこれも」と条件を設けすぎずに、「絶対に譲れない条件は何か?それはなぜか?」を採用オーナー(経営者や事業責任者)と腹落ちするまでとことんディスカッションし、優先度の低い条件については「捨てる勇気」や「なければ育てる覚悟」が求められます。
 
また、採用ターゲットに対する「メッセージング」も非常に重要です。

採用ターゲットが一体いまの職場にどんな不満を感じているのか、次の職場にはどんなことを求めているのかなど、求職者のインサイトを正確に捉えることからはじまります。

さらに、自社に就職・転職した場合、その人にとってはどんな価値やメリットがあるのか、価値提案を言語化することも重要です。もちろん、競合他社と比べてどんな優位性があるのか、という点も重要です。
 
また、見落とされがちですが、選考プロセスも非常に重要です。

書類選考、適性検査、一次面接(現場マネージャー)、二次面接(事業部長)、最終面接(社長)という選考プロセスが本当にいまの自社にとって、あるいは今の熾烈な採用市場において最適なのか。ここはぜひゼロベースで考えたいところです。
 
誰に対して(ターゲティング)、どんなメッセージで心を動かして(メッセージング)、どんなプロセスを経て入社の意思決定をしてもらうのか(プロセシング)。
 
そう「リクルーティング」は本質的には「マーケティング」と全く同じ構造なのです。
いえ、むしろ「マーケティング」よりもよっぽど難易度が高いかもしれません。「商品を買ってさえくれれば誰でもOK」なマーケティングとは異なり、リクルーティングの場合は「自社での活躍が期待できる人」に振り向いてもらわなくてはならないからです。


広報宣伝については、どういう媒体を利用して採用活動をおこなうのか?という点です。

求人媒体に出稿する、ソーシャルネットで情報を発信する、ブログで発信をするなど、採用活動について発信をする方法を考える事になります。

営業的な部分としては、社内での根回し、候補者へのクロージングなど、コミュニケーション力が問われ、着地点を考えていくことがあげられる。

ペルソナ設定と爆速PDCAで目標へ到達する

採用をする際にペルソナ設定と爆速PDCAを回す事によって、コミットメントした採用人数へ到達することをエージェント時代、人事として仕事をしているうちに身についたスキル。

よくありがちなのは漠然とした求人票ベースで話が展開をしてしまい、求める人物像が全くぼやけてしまうケースが多い。

細かい事を聞こうとすると現場から煙たがられ、なかなか採用できないケースが最近増えています。

適切なターゲット設定をして、ターゲットにささるメッセージの発信、採用プロセスの設定ができたら終わりではありません。

採用活動を通していくと最初の設定からズレてしまうこともよくありますので、常にPDCAを回しながら修正をしながら効率的な採用活動をしていくことが求められる時代です。

この点さえきちんと押さえられれば、クライアントの採用を成功に導ける、という非常にシンプルで有用なフレームワークです。

言葉にすると非常にシンプルですが、ターゲティング・メッセージング・プロセシングの全てを完璧に設計できている企業はほとんどありません。
 
採用ターゲットを設定する上でよく陥りがちなのは、知らず知らずのうちに「青い鳥」を追いかけてしまっているパターンです。

採用側からすれば、高いスキル・経験を持った人材を採用したいと思うのは当然のことなのですが、就職・転職市場にほとんど出てこないような希少人材を、相場よりも低い条件・待遇で採用活動を続けていては、いつまで経っても採用できません。

採用担当者の役割は入社してから退社するまで

採用成功のためにペルソナ設定と爆速PDCAが必要だ、と言う話をしてきましたが、もちろん採用成功がゴールではありません。
人事・採用担当者のミッションは「事業戦略に必要な人材を採用し、入社後活躍まで支援すること」にあります。

せっかく人材を採用できたとしても、入社後に活躍できないまま退職してしまっては元も子もありません。
 
特に昨今、採用シーンで求められているのは「変革型人材」です。
しかし、「変革型人材」であるがゆえに、既存の組織風土になじめず、思うような活躍ができていない、と言うケースも少なくありません。
 
そうした不幸なケースに陥ることを避け、変革型人材も含め、採用したメンバー全員が最大限能力が発揮できるよう、組織体制や社内制度を整え、場合によっては経営陣を巻き込んで抜本的に変えていくことも必要です。
 
単なる「人材調達担当」や「採用マーケター」で終わるのではなく、経営者視点に立って、必要に応じて採用を起点に、すべてを編み直す覚悟で社内を巻き込み、採用活動にコミットできると、人材採用という仕事がもっとやりがいの大きい仕事に見えてくるはずです。
 

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