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ダイヤモンドの原石から尖った人材を採用する時代へ

20世紀型採用と21世紀型採用の違い

これから戦いに生き残っていくためには、今までの思い込みと先入観を捨てた採用をしないとあっという間にグローバルの波にのみ込まれてしまう。

採用についても経営者、人事が両輪となり一緒に動かないといけない。
しかし、現状は人事は人事のシナリオを、経営層は経営層のシナリオを書いており、ガッチリと噛み合った採用をしている企業はほとんどありません。

なぜなら人事がトレンドを追求して、どういう人材戦略が必要なのかということをしっかりとイメージができておらず、経営層のシナリオのイメージも共有できていない。

言われたことを忠実にやっているだけであり、自力で動いていないのが現状である。

20世紀型の採用というのは、母集団を形成して、質と数を確保する。
広告掲載をしておけば人が集まってくるという受け身の戦略だった。

21世紀型の採用というのは、尖った人材、エッジの利いた人材を探すことになる。

環境適応能力を持っていることと専門性のスキルを持っていること、セルフスターターとして動きが取れる人材を求める様になっている。

即戦力ということで直ぐに結果を残せる人や活躍できる人材というイメージがありますが、実際のところは、社風に早く順応してくれることができ、やり方を理解して、柔軟な発想が出来る人材というように、定義が流動化しているところがあります。

マネージャー候補や幹部候補などの案件も増えていますが、ビジネスプロデューサーやビジネスデレクターのような存在を見つけるのは、ジャンボ宝くじで1等前後賞が当たるぐらいの確率で、なかなか市場には出てこない。

また、21世紀型の採用でイメージできるのが、一番使いにくいやつを採用するということです。

性格が悪いやつ、人の意見を聞くけど最後は自分が決断するやつなど、何かしら1つ問題を抱えていることがあり、使いづらいというレッテルを貼られがちです。

若手の時はみなさん血気盛んだったと思いますが、社会にでることによって、年を取るにつれて丸くなってきたりすることがあります。

組織で生き残るためには、組織の風土に合わせる必要があるからです。

20世紀型の採用であれば、従順、素直さ、忠誠心があればよかったのですが、21世紀型の採用となれば、専門性のスキルと人を巻き込んでいく力など、いろいろな要素を複合的に持っていて、圧倒的な実績が残っていないといけません。

21世紀型の採用をするにあたっては、思い込み、先入観、決めつけを撤廃しなければなりません。

その人達の世界観や構想力というのは普通の人ではなかなか理解できるものではなく、今までの定石や必勝パターンというのが通用しないものですから。

ゆうちょ銀行の新卒採用で学歴フィルターのことが明るみに出ましたが、学歴フィルターをかけている以上、新しい世界観、構想力というのは出てきません。

新しいことにチャレンジをすることがなかなかできず、2番手、3番手を追随する形になり、つまらない会社になってしまうでしょう。

そういう人材の採用、育成を考えると中学生、高校生のインターンシップなどに注目をする企業も多くなるでしょう。

また、昔に戻って、中卒、高卒、中退など学歴を問わず、
金のたまご世代を育成していくという企業もでてくるかもしれません。

マニュアル型人材VS自力型人材

よく新卒の採用をしているとアルバイト経験から学んだことを語る学生が多い。

その時によくでてくるのが大手コーヒーショップや大手ファストフードでの経験です。

マニュアルがあるということは均一的なサービスができるというメリットはありますが、お客様の顔を見ないで「いらっしゃいませ」とか、「ありがとうございました」などと言っている。

こういう経験を積んでいる学生さんの場合、枠をはみ出して考えたり、行動をしたりすることが苦手である傾向が強くなります。

ルールが決まっているからそれから先は自己判断になるのですが、自己判断ができない人が多く、即断、即決ができないため、ビジネスチャンスを逃してしまうこともよくあります。

また、こういう学生に限ってですが、新人教育研修についていろいろ質問をしたり、教えてくれることが当たり前だと考えているため、受け身になりがちです。

実際に配属をしてみると、教えてくれてないことはできませんし、それ以上のことを求めるのであれば、きちんと教育をしてくださいなどと逆ギレをすることもしばしばあります。

また、入社3年以内に辞めていく理由として、理想と現実のギャップを感じてしまい辞めることが多くあります。

環境適応能力が高く無いというのがマニュアル型人材であると言えるでしょう。

また、最近増えているのがインターンシップでの経験を話す学生も増えています。

大手企業でインターンシップをしてきたことを自慢話の様に話す学生もいます。

自慢話をしている人というのは、たいていの場合、戦力にならない可能性が高い。

最近の新卒にも自力型でセルフスターターになる人材を求めている企業が増えている。

マニュアル、教育研修で教えてもらえることというのは本当に基本のきぐらいのものですから、そこから発展をするのか、その他大勢に埋もれてしまうのかは、個人の意識の問題であると言われています。

以前にお世話をさせて頂いていた企業の社長さんがこんなことを言っていた。

「この学生は非常に素晴らしい、秀一の人材でしょう。でも、うちにはこの学生を教育できるだけの社員がいないし、教育体制も整っていない。入社をしてもらえたとしても、学生さんのポテンシャルを潰してしまう可能性がある」

この社長さんが言うとおりでした。

他社で内定をもらった学生さんは、入社4年目を迎えていますが、今は部下を8人持っている課長さんになり、プレイングマネージャーとして、営業をバリバリとやっている。

最近、この話をしたところ、「その社長さんに感謝していますよ。あの時、ちゃんと不採用理由を教えてくれたのと、もし転職をしたいときは相談をしてくれ」と言われました。

今でもその時のことがきっかけとなって、月に1回は顔を合わせて飲んでいるというから驚きでした。

自力型でセルフスターターの人材を求めるには、勉強がデキるというよりは、修羅場をたくさんくぐっていたり、いろいろな経験をしている人のほうが優位である。

ただし、バックパッカーとして世界一周をしてきたとか、自転車で日本縦断をしたことがあるとかではありません。

ランサーズ、クラウドワークスなどのクラウドリソースを使ってWEBの制作をしたことがあるとか、プログラミングの経験があるとか、ブルーカラーの場合にはここでの実績を持っているとか、インターンシップ以外で学ぶことというのは非常に多くあります。

ランサーズやクラウドワークスなどで仕事を受注することができるということは、一人の経営者としての素質があり、リピーターが増えるということは営業センスもあるということです。

相手が期待している以上の作品を作ってもらえるというのは、リピーターを作りやすくなります。

コミュニケーション能力も高く、表現力、デザイン力も高いと評価することができるでしょう。

ホワイトカラーの場合については、インターンシップでの経験、企業でのアルバイトなどがありますが、クラウドをうまく活用して他の学生ができないようなことをやっている事は評価されるでしょう。

例えばクラウドファンティングを利用して世界一周をしたとか、いろいろな企業に企画書を送った上でスポンサーになってもらったりするケースがあります。

新商品の商品開発を企業とコラボレーションしておこなったとかというのもあります。

これからは個人の時代であるということを認識している人が多いのですが、
会社の看板にこだわっている学生も多いのが現状です。

大手企業で働くことでブランド力を手に入れることができればいいという学生もいる。

書籍のタイトルにマッキンゼー、リクルート、アクセンチュアなどという
企業名を出している人が多いからだろう。

個人の力を思う存分発揮できる職場環境というのは日本にはほとんどないだろう。

いまだに個人の力より、組織の力というのが根付いているからである。

自分が興味のある分野で構わないので、クラウドをうまく利用して、自分なりの実績を積みながら、誰しもが認めざる得ない実績を積めるようにしていく必要があります。

興味のあることについて挑戦してみる、経験をしてみるということが、
21世紀型の人材になる一つの方法です。

クラウドの中には素晴らしい人材がたくさんいますし、世界中から集まってきます。
アメリカは自然に人が集まる環境が揃っていますが、現在ではドバイやシンガポールなど東南アジアを中心に人が集まる傾向ができています。

世界中で優秀な人材の争奪戦が繰り広げられている状況です。
グローバル化の波に巻き込まれないようにしておかないといけないかもしれませんが、外の世界を知らないということは非常にこれから怖い時代になるということです。

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