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管理職は才能開花をさせる方法と手段の引き出しを増やすことが役割

上司のコミュニケーション能力で部下は有能にも、無能にも変化するもの

伝説の上司といえる人が3人いました。
1人目はどんな時でも話を聞いて、背中を押してくれた寄り添い型上司
2人目は豪快!痛快!やってみなはれ〜!失敗したら上に頭を下げるし、なんかあったら責任をとるから。昭和のラスボス上司
3人目はロジカルシンキング、仮説思考で誘導する、コミュニケーションが詰将棋をしているような上司

1on1ミーティングやコーチングの小手先のテクニックも必要ですが、この3人に共通をしていたのが、人徳(にん)があつかった人たち。
プレイングマネージャーとしても数字を上げながらも、部下の才能開花をドンドンとしていった人たち。

その人達から学んだことが多く、今のマネージメントにも役になっていると感じる点が多くあります。

1on1ミーティングで必要な5つのポイント

この5つのポイントを抑えておくだけで最初は問題ありません。
1:相手を認める
2:相手の話を聞く
3:質問をする
4:フィードバックをする
5:リクエストをする

1on1の初手を間違えてしまうと、とんでもない方向に着地をするので注意をしないといけません。
きちんと方向性を見つけて、問題解決をしながら、背中を押すことがポイントなので、圧力、恫喝、沈黙など相手に対して威圧をすることがあったり、言動があったりすると、部下は腹を割って話すことはないでしょう。

管理職だから偉いと勘違いして支配する関係では、部下は最後の最後まで本音を話すことはありません。
尊重する関係になることができなければ、腹を割って話しているようで、実は合わせてキャラクターをつくっている可能性が高いので、間違いないようにしないといけません。

そのためには、日頃の挨拶から、雑談をすることをオススメします。
雑談をすることができる関係であれば、プライベートの話から、趣味の話など、会話を誘導しなくても勝手に話をしてもらえる関係になります。

毎日16時〜17時30分は部下と話をする時間!

1人目の上司は女性の上司で、毎日会議室を16時から17時30分まで抑えた上で、部下の報告、連絡、相談に応じてくれました。
この人はすごかったのが、お菓子を用意して、「飲み物は自分で持ってきてね。」といいながら、お茶をしながら20〜30分ぐらいずつ、部下の話にずっと話を聞き、時には厳しく、時には優しく、相手の特徴を踏まえて、言い方を考えたり、言葉を選んだりする、洞察力のずば抜けた人でした。

まずは部下の話を聞きながら、オウム返しをして、相手に安心感を与えるのがすごくうまかった。
「最近、寝つきが悪くて、睡眠不足気味になっているんですよ〜」
「あら〜っ!?寝不足になっているから、週末になると元気が半減しちゃうんだ〜っ!(笑)」と明るく返してくる。

しんみりしてしまうと、重い空気になってしまってネガティブになりやすく、カウンセリングになってしまうことを避けるためにしていたのかも知れません。

相手が話し始めたら、途中で口を挟むことなく最後まで一気に聞いてくれました。
話の内容に興味、関心を示して、相手の気持に寄り添っていることを示してくれました。

質問をする時は、「なぜ」「どうして」という言葉は使わなかった。
圧迫感を与える言葉であり、質問をする時の言い方やマイクロジェスチャー、表情で威圧感を与えてしまわないように注意をしなければなりません。

例えば「理想とする状態を実現するためには、何をしたらいいのだろうか?」
「もし、今の自分にアドバイスをするとしたら、どういう言葉をかける!?」などと、相手を追い詰めるような聞き方は絶対にしませんでした。

今までの話を聞いて、質問をしたら、フィードバックをしていた。
見えていない部分を指摘して、新しい発見や気づきを与えることで安心感を与えていた。
フィードバックをちゃんとすることで、ちゃんと話を聞いてくれて親身に相談にノッてくれたという心理的安全性を確保することができるようになります。

最後にかならず宿題が出されて、「◯日のこの時間までにちょっと考えてきてみて」というのがあった。
翌日の場合もあれば、1週間後というのもあった。
次回からはそのことをミーティングのツカミとして利用されて、次から次へといろいろな宿題が出された。
脳みそに汗をかいてもがいた上司でもある。

色眼鏡をかけなかった、豪快!痛快!な上司

今はほとんどいなくなった、絶滅危惧種的な上司。
飲みにいったり、ランチを食べたり、時には同行先から帰る途中にある喫茶店など、会社の会議室だとかしこまってしまうのと、キャラが崩壊することを恐れた上司だった。

会社にいる時は建前上、会社の方針を伝えたり、厳しい一面が多く、部下とは仲良くするというより、強いリーダーシップを発揮して組織を先頭で思いっきり引っ張るタイプの人でした。

会社の会議室だとお互いに構えてしまって、失敗をした経験から、サードプレスとして、飲み、ランチ、喫茶店などをうまく使って、部下の相談にノッてくれた。

この人がすごかったのは、声をかけるタイミングが抜群に優れていた。
朝の挨拶、朝礼での発表、雰囲気などを咄嗟に読んだ上で、部下が神妙な面持ちをして相談に行く前に、自分から声をかけるタイプだった。

常にいろいろな話をしてくれて、こちらから話を持っていくと、「おっ!それって〜面白そ−じゃん!やってみよう!」と決断力と行動力はハンパなかった。

その人も部下の一挙手一投足をきちんと見ており、褒めるところは褒めて、時には厳しい言葉で足りない部分や現実をきちんと教えてくれた。
「何かあったら、謝るのは俺の仕事!責任は俺が取るから、いろいろなことにチャレンジをしよう!」が口癖だった。

この人も話を最後まで聞いて、フィードバックをしてというのがうまく、豪快!痛快!という言葉がぴったりな人でした。

超ロジカルマシーンだった上司

この上司は超大手企業で活躍をしたことが認められて、当時の社長が一本釣りでヘッドハンティングをしてきた人だった。
最初のうちは大手企業の過去の栄光にぶら下がっている、マウンティング上司と思っていたけど、実は超がつくぐらいのロジカルでいろいろなことを気づかせてくれた上司。

脳みそに汗をかいて必死にもがいたからこそ、仮説思考や流れを読みながら抑えるところを抑え込むということができるようになったのかも知れない。

部下の話を一通り聞き終わると、質問が始まる。
なぜ?どうして?という言葉は使わなかったけれど、「その着地を目指すためにはどうしたらいいの?」「別のパターンはないの?」「もし相手がこう切り返してきたら、どう答えるの?」というようにロールプレイングをしているかのように矢継ぎ早に質問が飛んでくることが多かった。

3手先を読みながらも、どうやって理想とするポイントへ着地をさせるのか、その手は最善7日というのを考えさせられた。

フィードバックも的確で、この上司からOKをもらえたんだから、クライアントからOKをもらえるに違いないという小さな自信につながったのは間違いない。

支配の関係から尊重の関係へ

どうしても部下と上司だから、タテの関係が生じると思われていますが、1on1ミーティングにおいては、その関係性を最初にはずしてしまいましょう。

そうしないと萎縮してしまうことになり、1on1ミーティングの時間が苦痛になるだけで、形骸化する理由にもつながってしまいます。
やり方がわからないというのであれば、日頃から声がけ、コミュニケーションをカイゼンするところからはじめてみてはどうでしょう。

また、こんなことまで見てくれているんだぁ〜という心理的安全性を与えることができれば、1on1ミーティングも形骸化することなく、部下の才能開花を促すことができるようになりますし、チームとしての結束力も上がっていくことになります。

旧来のパワー型マネージメントで抑え込もうとせず、個人の特徴をいかしていく時代です。
多様性を認めるじだいであり、過去の成功体験が全く通用しない時代へと変化をしていますから、その点を忘れないでください。


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