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ローカルキャリア白書2021

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社会課題が複雑化し、変化の激しい予測不可能な社会が待っている中で、どのようなキャリアが『未来のキャリア』として描かれていくのか、そのヒントは、地域社会と向き合って自分の人生にオー… もっと読む
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記事一覧

はじめに

ローカルキャリアはキャリア足るか 2017年にはじまった「CAREER FORプロジェクト」で、私たちはこの問いに向き合い続けてきました。 「CAREER FORプロジェクト」は、一般社団法人地域・人材共創機構を事務局とし、釜石市・七尾市・塩尻市・岐阜エリア・雲南市の5地域の行政・中間支援組織をメンバーとしてはじまりました。各地域では、それぞれの地域に適した形で、「個人のキャリア形成」と「地域における人づくり」の観点を主眼においた取組みを行っており、その試行錯誤の中で育まれ

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人はどんな体験をしたときに、自分の人生を生きていく覚悟ができるのだろう

人生脚本とキャリアオーナーシップ米国の精神科医エリック・バーンが提唱した「人生脚本」という概念がある。人は、無意識のうちに、自分の未来の生き方の脚本を書いているという考え方だ。彼の名前は知らなくとも「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。」というフレーズをご存じの方は多いのではないだろうか。 ローカルキャリアを歩む人たちは、自分の軸を持ってキャリアを築いているように見える。おそらく、親や世間から刷り込まれた人生脚本を書き換え、オーナーシップを持って自分の道を歩い

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新卒で地域中小企業経営者の右腕というキャリアについて

はじめにローカルキャリア白書2019、2020では主に20代後半以降の人材にヒアリングやアンケートなどを実施し、ローカルキャリアとは何かについて明らかにしてきた。ローカルキャリア研究員である田中勲が所属するNPO法人G-netでは2014年から地域中小企業へ新卒入社を希望する人材のコーディネートを実施しており、2021年4月時点で38社112名が新卒入社をした。 地域中小企業と新入社員のマッチングの事例ごとに程度の差はあるものの、どのマッチングも「新卒で地域中小企業経営者の

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今だからこそ考える越境学習・ラーニングワーケーション

釜石市は岩手県南部の沿岸に位置する町です。 東日本大震災により大きな被害を受けましたが、復旧・復興が進む中で様々なプレーヤ ーが協働して新たな取り組みが生まれています。 しなやかさや過去に囚われず柔軟なマインドやスタンスで困難を切り開いてきました。この街が培ってきた経験をもとに、「自己を変革し、未来を創造する次世代リーダー」を育成するラーニングツーリズムを実施しています。 ここでは、2020年12月16日-18日にかけて、釜石市で実施したラーニングワーケーションプログラム(

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ローカルキャリアを促進する遠隔プロボノ&パラレルワーカーのススメ 前編

1.はじめに  コロナ禍においては密が避けられ、疎が好まれることからローカルに生活の拠点を移す人が発生している。これは、多くの都会的生活者がテレワークを経験することになり、働く場所と暮らす場所の物理的距離の制限から解放されたことが要因だと考えうる。  内閣府による「第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査(※1)」によると、東京圏在住で地方移住に関心がある人は全体の31.5%に上り、これはコロナ前の調査と比較すると移住関心層が6.4%

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ローカルキャリアを促進する遠隔プロボノ&パラレルワーカーのススメ 後編

本文の前編は、遠隔プロボノ&パラレルワーカーについての定義付けとアンケート調査内容及びその結果について報告するものであった。後編ではその内容を踏まえて、そのキャリアモデルの考察と提示を行っていきたい。 4.遠隔プロボノ&パラレルワーカーのキャリアモデルの考察  今回のアンケートでは遠隔プロボノ・パラレルワーカーの皆さんが何を重視して遠隔での従事を選択したかについて着目をした。アンケートでは、以下の視点で回答を得ている。  これらの2軸でもってマトリックスを形成し、遠隔プロ

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シン・関係人口論 ~震災10年・withコロナ時代における釜石流の新たな関係性の在り方を 考える~

2020年ローカルベンチャーラボのかまいし共創ラボにて震災後の釜石の”関係人口”をゲストに迎えながら、地域に縁を持ち、活動した人々が長く続く関係性になるにはどのような要素があるのか考えました。この記事はその際に話し合われたことついて記載したものです。 1.はじめに ~関係人口の実態とは? 長く関係が続くには?~ 人口減少・高齢化によって地方都市が衰退していくなかで、地域活性化の役割を期待されているのが、「関係人口」です。 総務省の定義によれば、関係人口は、移住した「定住

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「災害=自然現象×社会」コロナ禍における災害復興とは

2020年を通し、第5水曜日のある月だけ、朝7時からお送りしたローカルキャリア研究所オンラインラジオ。台本やテーマは一切なし。ゲストに稲垣文彦さんをお招きし、進行の山田崇さんとともに、その瞬間心に浮かんだことをざっくばらんに語り合いました。 第1回が開催された2020年4月29日は、初めての新型コロナウィルス感染防止に伴う緊急事態宣言が出され、世界全体が不安や混乱に陥っていた最中でした。未曽有の事態を目前に、考えていたこととは?対談の様子をお届けします。 登壇者プロフィ

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感度を高め、知覚的に。地域づくりにおける免疫力とは

2020年を通し、第5水曜日のある月だけ、朝7時からお送りしたローカルキャリア研究所オンラインラジオ。台本やテーマは一切なし。ゲストに稲垣文彦さんをお招きし、進行の山田崇さんとともに、その瞬間心に浮かんだことをざっくばらんに語り合いました。 第2回が開催された2020年7月29日は、Go To トラベル事業が全国で開始され、人の往来が戻り始めていた頃。戻りつつある日常を前に考えていたこととは?対談の様子をお届けします。 外と内の交流で、免疫力を高める山田:今日は私、北海道

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オンラインもオフラインも関係ない。偶然の出会いの生み出し方

2020年を通し、第5水曜日のある月だけ、朝7時からお送りしたローカルキャリア研究所オンラインラジオ。台本やテーマは一切なし。ゲストに稲垣文彦さんをお招きし、進行の山田崇さんとともに、その瞬間心に浮かんだことをざっくばらんに語り合いました。 第3回が開催された2020年9月30日は、菅内閣が発足した直後で、新しい政府の方針が注目を集めていた頃でした。社会的に自粛が求められる中、新たな出会いの生み出し方とは?対談の様子をお届けします。 演出された偶然の出会い稲垣:今日はぜ

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社会の転換期に地方だからこそできること

2020年を通し、第5水曜日のある月だけ、朝7時からお送りしたローカルキャリア研究所オンラインラジオ。台本やテーマは一切なし。ゲストに稲垣文彦さんをお招きし、進行の山田崇さんとともに、その瞬間心に浮かんだことをざっくばらんに語り合いました。 第4回が開催された2020年12月30日は、Go Toキャンペーンの停止が決まり、国内で初めて変異種が確認された直後でした。おふたりにとって2020年はどんな年だったのでしょうか。対談の様子をお届けします。 山古志での気づきから始ま

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公共圏とローカルキャリアの諸相

ローカルキャリアの探求と実践の先に何があるのか? 本稿では、公共圏とローカルキャリアというテーマを考えてみたいと思います。CAREER FORプロジェクトでは、2019年より『ローカルキャリア白書』を年次発刊してきました。地域で自分らしく、豊かなキャリアを形成している実践者や有識者へのインタビュー、多様な人材を還流・育成していくために地域が構想すべき機能やエコシステムの分析、都市と地域で働くビジネスパーソン700人への意識調査などを通じて、地域に関わりながらキャリアを形成する

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ローカルキャリア準備室HELIXはじめます。

CAREER FORプロジェクトでは、『ローカルキャリア白書2021』の発刊に合わせて、誰にも盗めない自分らしいキャリアを歩むための一歩を支え、応援し合うための共創コミュニティ「ローカルキャリア準備室 HELIX」をスタートします。 1)ローカルキャリア準備室『HELIX』とはHELIX(ヘリックス)とは“螺旋”を意味する言葉です。人生100 年時代・不確実で変化の激しい時代を生きる私たちは、誰かに決められるのではなく、自身のオーナーシップによって、螺旋のように様々な価値観

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おわりに

 『ローカルキャリア白書2021』をご覧いただき誠にありがとうございました。3作目となる本作では、CAREER FORプロジェクトに参画するメンバーが各々の関心や立ち位置から、ローカルキャリアの探究を深め、寄稿をおこなう短篇集の形態を採りました。不十分な点、至らない点もあろうかとは思いますが、地域社会の現場で日々奮闘し、試行錯誤を重ねながらリーダーシップを発揮する当事者の生の声や視点として、お読みいただければ幸いです。  本書をまとめる上で、各調査や分析にご協力いただいた皆

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