見出し画像

「世界で戦う強い組織とは」Canow社長インタビュー 中編

テーマ「世界で戦う強い組織作りとは」
日本・海外という概念に囚われずグローバルマーケットで挑戦し続ける企業CEOにフォーカス。
外国籍人口比率2%の単一民族国家日本発グローバルで戦うベンチャー企業の“強い組織作り”についてインタビュー。今後の展開とビジョンとは、そしてどのようなキャリアフライを遂げるか深堀する。

前編はこちら

横顔

桂城氏:最後に一番大切なこと、「責任を持つ」ことです。
「やりたいことがある」ことがまず前提ですが、その上で、やりたいことに責任を持てる人がグローバルで戦える人材です。
例えば、弊社でアメリカの企業とのプロジェクトリードを担当しているデンマーク人のマティアスは、デンマークや中国の企業で働いていた経験があります。
彼からすると、結果を出さない=首を切られるということが当たり前の感覚のため、結果へのコミット、意識の差が圧倒的に違います。

日本は会社が守ってくれます。canowも日本企業なので、会社が守ります。
でも、それだとグローバルでは勝てません。
弊社では、社員の意識をグローバル企業に寄せるため、人事制度や社内規則は外資系企業からヒントを得ています。

羽二生:なるほど。責任をもって仕事に取り組める人材が、グローバルで活躍しているイメージは確かにあります。昨今は大手中国企業では、up or out の風潮が強く、日本以上に激務であるとも聞きます。そんな過酷にも思えるグローバルな環境で、生き抜ける強い組織とは、どのような組織でしょうか?

桂城氏「超優秀な人を引き止める必要がない組織」だと思います。つまり、優秀な人が勝手に入ってくる。別にその人がいなくても他の人がいる。という状況です。
そのためには、経営層がやりたいことを、メンバー一人一人のやりたいことまで落とし込めていることが必要です。
一方、真逆の組織は、特に理由はないけれど、他に仕事がないからここにいるというメンバーがいる状況です。

羽二生:自分がやりたいことが明確であることは、どうして強い組織につながるのですか?

桂城氏:自分がやりたいこと=会社がやりたいことまで落とし込めていると、仕事が自分ごとになります。そうすると、仕事に言い訳がいらなくなる。なんでもいいと思います。目指すポジションがある、などでもいいです。そうすると、なりたい姿になるための手段を自身で考えて行動します。
これは、マインド面で大切な、「責任を持つ」部分にも繋がります。

経営層が、グローバル企業になる覚悟を持てるか

クール

羽二生:経営層が強い組織を作るにあたって気をつけることはなんでしょうか?

桂城氏:グローバルで活躍できるマインドを持った優秀な人材を受け入れる覚悟でしょうか。
そのような優秀な人材は、成果への圧倒的なコミット力と、合理性を備えています。
そのために足枷になるような慣習は嫌うことが多いです。
それを受け入れる覚悟があるかどうかです。

弊社社員の一人は、とても優秀ですが、仕事の途中で2時間ぐらい寝ていることがあります。それでもいいのです。仕事が終わっているのですから。むしろ彼が寝ていないと、仕事が終わっていないということで心配なぐらいです。

また、他の社員は、天気の不快指数が高い時にはバス代を出すことにしています。これは彼自身から申告があり、検討したものです。
暑くて湿度が高い時には、パフォーマンスが落ちる。できるだけ落とさないためにバスに乗りたいとのことでした。

一般的な日本企業では、仕事中の睡眠はタブー、一人一人の体調に合わせて特例の交通費を出したりしないでしょう。でも、なぜそれを受け入れられないのでしょうか。
合理的に考えたら、それぞれの社員が一番パフォーマンスを発揮できる環境を作ることが大切だと思います。
社員の声を吸い上げ柔軟に人材や環境の整備を受け入れられるかが、一番重要だと考えます。

外資企業と変わらず、日本で不自由なく働ける環境

画像3

羽二生:デンマーク出身のマティアスさんに少しお話を伺います。実際に貴社の働く環境をお伺いしても良いでしょうか?
貴社の社風はどうですか?

マティアス氏:私は、ブロックチェーンという考え方や、それが実現できる世界観にとても興味を持ち、桂城さんの前職であるIFAからジョインしました。
パートナーと来日してから、日本で仕事や生活をする中で、日本語がこんなにもハードルになることを知り、とても驚きました。幸いにも桂城さんが英語でコミュニケーションが取れる方で、仕事においても不自由ないように配慮してくれました。お陰で快適に仕事をすることができています。
社風や環境は、これまで経験した海外の企業と変わらないように思います。日本で働く友人の話を聞くと、仕事に関係のない部分で時間を割かれたり、言語面でも不自由があったりするようですが、弊社ではそのようなことは一切ありません。

羽二生:桂城さんがこだわっている環境整備のおかげで、優秀な社員の方々がのびのびと仕事ができているのですね。マティアスさん、ありがとうございました。

桂城氏:実際に社員にも目指している組織の環境を感じてもらえていて、良かったです。

後編

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?