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記憶のカケラ

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書き溜めていた文章を少しづつUPしていきます
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#ショートショート

冬神様がやってくる

どしゃどしゃ どしゃどしゃ 雨が降る 屋根にどしゃどしゃ叩きつけ 雨で汚れを洗い流す 風でつ…

私はこうしてできている

私は私が取り込んだものでできている 物質も情報もみんなみんな 私を生かすために私が取り込む…

ここで一緒に生きていて

わたしたちは皆 自分の正義をもっている 大事に抱えて生きている それは時にわたしを生かす力…

くじらと空を泳ぐ

人は雲をはいて生きている 自分がはいた雲で空が曇って青い空が見えないという 星が見えない…

短編:終わる夜。

最寄駅についたのは23時25分。 今日は華の金曜日。 あと30分で終わるのに今更華の金曜日も…

星夜の旅

目を閉じると落ちていく ずっとずーっと落ちていく なにもない中を落ちていく そっか落ちるの…

春の陽

寒い寒い寒い 一年で一番厳しいニ週間 チリチリと凍える空気が 肺の膜に突き刺さる 空はどん天 池も凍り 魚は岩陰で息を潜める 風が頬を叩いてすぎる 一緒に行こうといざないながら がまんしなくていいんだよ そんなにツライのならなにも しがみつかなくっていいんだよ 旅路につけばいいんだよ 手離しちゃえばいいんだよ 楽になればいいんだよ いろんな言葉で誘い出す そんな揺れるボクの胸には 本当にうっすらとしか届かないけど 春の陽(ひなた)の声が聞こえる あと少し あとほんの少し

心の奥の隠れ家

あなたもわたしも それからみんなも 心の奥のずっと奥 自分だけのおうちを持ってる ぜったい誰…

花の風

花の風が吹いてくる 見えないどこかの花の誕生日を 風がわたしにおしえてくれる 今日生まれた…

猫のやさしさ

遊んで欲しい時には ぜったい遊んでくれない 呼んでも聞こえないふりをする そのくせこちらか…

はじまりの日

明日こそ一歩踏み出そう ぜったいワタシは変わるんだ いまのワタシじゃないワタシへ ぜったい…

あわれな子猫

うすよごれた あわれなあわれな子猫いる そっと目を逸らして みないフリした ずっとずっとシ…

とおい日

泣いたり笑ったり なんとなく過ごしていても あっという間に時はめぐる 花を見ては思い出し …

見ないふりして 毎日過ごし いつしか埃をかぶっても なんとなく なんとなく 気になっていた ドアの横の カレの傘 どこにでもある 透明の コンビニ出身 カレの傘 もう会うこともない 元カレの傘 ぜったい私は使わない 返すもできない カレの傘 どっこも壊れてない上に なんならちょっと新しい 行き場に困る カレの傘 もっとしっかり劣化して ゴミにならなきゃ 捨てられない ゴミとは呼べない カレの傘 ホントに困る カレの傘