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コンサル業界をのぞき見!vol.1〜コンサルって何するの?(前編)〜

『コンサルで働いてみたい』

 漠然とそう思ったことはあるけど、そもそもコンサルって何するの?コンサルティングファームに入るにはどうしたらいい?厳しそうなイメージがあるしやっていけるのかな・・・等々、外からはよく分からない部分が多いコンサル業界。

 この連載では、事業会社等で働く皆さんが抱くであろうコンサル業界に対する様々な疑問に、現役コンサルタントがお答えしていきます。コンサル業界への転職を検討されている方はもちろん、「コンサルなんて考えたこともなかった」という方にとっても、転職活動の一助としてご活用していただければと思います☻︎

今回のテーマ:コンサルって何するの?

 コンサルといえば、Big3(マッキンゼー、BCG、ベイン)やBig4(PwC、デロイト、EY、KPMG)をはじめとするビジネスコンサルを思い浮かべる方が多いと思いますが、最近では「SNSコンサルタント」「お掃除コンサルタント」など「コンサル」というワードがひとり歩きしていて、「結局コンサルって何するの?」と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。

 今回の記事では、コンサルと聞いて多くの人が想起されるであろうビジネスコンサルタントが、一体何をしているのか、その疑問にお答えしていきます!

1. コンサルの仕事、一言でいうと

 ずばり答えからお伝えすると、コンサルの仕事は「企業のあらゆるビジネス課題を解決すること」です。
 そのフレーズは聞いたことがある、分かるようで分からない、具体的なイメージが湧かないんだよね、と思われた方たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
 筆者自身、新卒で上記コンサルのうちの1つに入社したのですが、研修を終えて実際に仕事を始めるまでは、皆さんと同じように「仕事のイメージ湧かないな〜」と思っていました。中の人間でも分からないのだから、外から見たらなおさら分かりづらくて当然です。 
 ということで!「ビジネス課題を解決する」とは具体的に何をするのか、詳しくみていきましょう!

2. 「ビジネス課題を解決する」の意味

 コンサルの仕事を正しく理解するためには、「ビジネス課題を解決する」ことの意味を正しく理解する必要があります。
 「課題に対して解決策を提示するんでしょ?」というのは、たしかに正しいのですが、その観点だけではコンサルの仕事のうち半分ほどしか知ることができません。
「課題を解決する」には2つの要素があります。
 1つは、すでに述べたように、文字通り「課題を解決すること」。
 そしてもう1つは「課題を見つけること」です。
 この2つは全く段階が異なり、使う頭、取り組むアクションも違ってくるので明確に分けて考えるべきです。
 そして、実は後者の「課題を見つけること」こそが、まさにコンサルの仕事の本丸と言っても過言ではないにもかかわらず、これを軽視しているあるいは見落としているコンサルタントはけっこういます。そのため、この部分にスポットライトが当たらず、漠然と「コンサルの仕事は何らかのビジネス課題を解決すること」というふんわりしたイメージが定着してしまっていると考えられます。
コンサルの仕事は、第一に課題を見つけることから始まります。課題を見つけ、その課題を解決する、これに尽きます。
 以下でさらに詳しくみていきましょう!

3. 「課題を見つける」ということ

 まずはステップその1である「課題を見つけること」に焦点を当ててみましょう。
 コンサルの仕事は、プロジェクトという形で始動します。プロジェクトが発足するきっかけは、企業が何らかの問題を抱えていてコンサル側に相談を持ちかけたり、すでに関係性のあるクライアントとのコミュニケーションの中で新たな問題点が見つかって案件化したりと様々です。
 そうすると、ふと疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。
「プロジェクトとして始まった段階で課題は見つかっているのでは?」
 これが大きな落とし穴で、新卒入社直後の私もまんまとこの落とし穴にハマりました(笑)

 なぜ落とし穴なのか?この点をよく理解するために、一度コンサルから離れ場面を変えてみます。
 皆さんが、頭が痛いといって病院に診察を受けに行く場面を想像してみてください。
 皆さんはまずお医者さんに自分の症状を説明しますよね(「3日前からずっと頭が痛いです」)。
 では、お医者さんはこの段階で薬を処方するでしょうか?当然、そんなお医者さんは見たことないと思います。問診をして、場合によってはCTやMRIを撮って、血液検査もして、その上で病名を明らかにしてから、つまり頭痛の原因を特定してから薬を出したり手術をしたりするはずです。
 場面をコンサルに戻します。コンサルの仕事における「課題を見つける」ということも、お医者さんが踏む上記の診察過程と同じです。
 クライアントは、「頭が痛い」に当たる部分すなわち「症状」しか言わないことが多いです。なぜなら、クライアントにはその事業を支える日常業務があり、原因を特定することは主たる業務ではない上に、そこに費やす時間的経済的余裕やナレッジを持ち合わせていないことがほとんどだからです。
 ここまでくるともう話の先はお分かりだと思いますが、コンサルの仕事における「課題を見つける」ということは「クライアントが抱えている悩みの原因を特定すること」に他なりません。クライアントが話す「悩み」や「問題点」は「症状」であって、「原因」つまり「課題」ではないのです。
 原因を特定できなければ、お医者さんが適切な治療法を提示することができないのと同じで、コンサルも適切な解決策を提示することはできません。だからこそ、先で述べた通り、「課題を見つける」ことこそがコンサルの仕事の本丸であり、非常に重要な部分なのです。
(ちなみに「 Consulting」は「診察」という意味を持ち、この点からもコンサルタントを「企業のお医者さん」と呼ぶ人もいます。)
 そして、この「課題」を見つける道のりは、そう一筋縄ではいきません。
 相手にするのは企業という大きな組織体であり、伝えられる悩み(症状)も「頭が痛い」「熱がある」といったような具体的なものではなく、「なんとなく体調が悪い」「体のどこが痛いような気がする」といったように漠然としていることが多いです。
 事業戦略を立案するようないわゆる戦略コンサルの案件などでは、この「課題を見つける」部分にプロジェクトの大半の時間を費やすことになります。

 次回、実際にどうやって課題を見つけるのか、その課題をどのように解決していくのか?具体例を交えながら解説していきます!

 ▶︎▶︎次回:「コンサル業界をのぞき見!vol.1〜コンサルって何するの?(後編)〜」
 お楽しみに(^o^)

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