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個人向けキャリアコンサルティングサービスを再開する理由 その3

前回、前々回に続き、MOSHで個人向けキャリアコンサルティングサービスを始めることにした理由を記します。

理由3.キャリコンとは?を今一度考えてほしいから

今回はキャリコンの方向けの内容になります。

キャリコン有資格者から、ずっと前から飽きるほど耳にする話があります。
①キャリコン資格の活かし方が分からない
②キャリコンとしての仕事が無い
③キャリコンでは稼げない
④キャリコンは使えない資格だ

確かに資格取得だけでは仕事があるわけではないし、使いようがありませんので、私もその通りだと思います。ただこれは、どのような資格も同じなのではないでしょうか。

では、上記を1つずつ考えていきます。

①キャリコン資格の活かし方が分からない

安くはない費用と時間、労力をかけて、なぜ資格を取得しようと思ったのか。立ち戻って考えてみたでしょうか。きっと、自分を資格取得という行動に向かわせたきっかけ(出来事)があったのではないでしょうか。

そして、資格を取得しキャリコンと名乗れるようになった今、何ができるのでしょうか。上記の出来事に対し、あらためてどのように捉え、何ができるのか、キャリコンとして考えてみてください。それが最初の一歩になるのではないでしょうか。

資格を取得しようというエネルギーを湧き起こさせた出来事は、他の出来事よりも何かしら強い意味をもつのではないかと思います。それに対し改善や解決など、具体的行動に結びつけることが、キャリコンとしての自信を醸成する一歩になります。自信をもつ機会を積み重ねると自ずと見える景色が変わり、キャリコンを活かす活かさないという段階から、キャリコンを生業とすることの覚悟をもつことにもつながるでしょう。

②キャリコンとしての仕事が無い

みなさんが思い浮かべるキャリコンの仕事は、主に傾聴を重視したキャリア面談のイメージではないでしょうか。では、そのような求人やポジションは現状、出回っているでしょうか?主に目にするのは、ハローワークや人材会社の登録面談、学校のキャリアセンター、国や自治体からの受託事業での求人でしょう。しかし、そのほとんどが有期雇用の時給制(1500~2000円/hが相場でしょうか)かつ、経験必須です。正直、選ばなければ無いことは無いのですが、応募の倍率は非常に高いです。

しかし、これらはあなたがやりたいと思ったキャリコンなのでしょうか。そうであれば、高倍率を勝ち抜く手段を考えれば良いと思いますが、キャリコンの仕事=今、あなたがやりたいことなのかを、落ち着いて考えてみることも必要だと思います。

ちなみに、私は当時、以下理由により、上記のような案件はあまり魅力には感じませんでした。
・キャリコンとして活躍するためのパイが限られているような印象
・キャリコンの必要性を感じていない人にアプローチし、有効性を実感してほしい

そのため私は、キャリアや働き方、生き方などをあまり意識せず、何気なく日々を過ごしている方にアプローチするにはどうすれば良いか、を試行錯誤していました。そして、そのような方が多く、潜在的な課題感があり、社会の方向性もキャリコンの目的とある程度合致している企業領域の普通層社員をターゲットとしてコンテンツをつくり、企業領域に組織介入する形でサービス提供をしました。結果的にそれで事業運営を行い、会社の代表を務めたこともありました。

当時を振り返ると、自分は「キャリコンである」と名乗る機会が減少し、「人材開発や組織開発を提供する人」という立ち位置になっていました。キャリコンという名称は1つのレッテルにすぎず、大切なのは、支援対象者(組織)にとって効果的な支援になっているかどうかです。そのため、キャリコンとしてというよりも、個人(事業者)として何ができるのかが重要だと実感しています。キャリコンは名称独占の国家資格ではありますが、水戸黄門の印籠のようなものではありません。

つまり、キャリコンとして、以下のような考えや想いをしっかり軸としてもつことが大切でしょう。船で言う所の行き先を示すコンパスのようなものが、その軸になるのではないでしょうか。
・何がしたいのか(何をしている時が充実するのか)
・何を提供したいのか
・提供する相手にどうなってほしいのか

③キャリコンでは稼げない

キャリコンの方々から「世間に対するキャリコンへの認知が足りない。だからキャリコンの機会が少ない」という話をよく耳にします。近年は国の後押しもあり、少しずつ認知は広まってきたような気がしますが、まだまだ一般的には至ってはいないでしょう。

私は、認知の有無を前提とするのは、どうでも良いと考えています。キャリコンの認知云々よりも、あなたが必要とされるかどうか、悩みや課題の改善や解消にあなたが有効な手段になりうるのか、に尽きると思います。

そもそも認知が低いということは、評価されていないということです。認知云々言う前に、少しでも多くの方々に評価していただくにはどうすれば良いかを考え実践する。その繰り返しが評価につながり、結果として認知が醸成されるのではないでしょうか。

つまり、仕事の機会は自分でつくるもので、提供するものが評価されて初めて稼ぎが発生するものだと思います。

④キャリコンは使えない資格だ

仕事になるかどうかだけで見ると、そう思われる方も多いかもしれません。しかし、キャリコンの知見は人生を豊かにするきっかけになる、と私は感じています。日々の出来事に対する捉え方や相手とのコミュニケーション、将来を考える時など、キャリコンで培った理論や経験から、自分軸をより明確にもつことができるようになってきました。だから、非難や否定、失敗に遭遇してもネガティブに捉え過ぎたり、必要以上に他者と比較して落ち込むことは少なくなりました。

自分が幸せでいることが、家族や仲間も幸せである。家族や仲間が幸せであれば、自分も幸せである。こういう循環が広がることが、幸せな社会づくりにつながると思います。そのためにもまずは自分が幸せであることが重要で、そのためにキャリコンの知見は役立つと実感します。

キャリコンは、支援対象が少しでもHappyになる支援をしますが、自分自身もHappyにできないと良い支援はできないでしょう。そのためには、自分の中で明確な自分軸をもち、頭と心、行動が自己一致していることが大切です。

キャリコンの知見は、自分も相談者も幸せにする。そういうポータブルスキルなのだと、私は信じています。

まとめ

・キャリコン資格を取ろうと思った時の出来事を思い出す
・その出来事に対し、有資格者となった今だからできる意味づけを行う
・誰に対し、何を提供して、どうなってほしいかを明確にする
・上記を実現するためのコンテンツをつくり、ターゲットにアプローチ
・キャリコンの知見は、相手も自分も幸せにする

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