NARUTO雑感 ナルトとサスケの最後
NARUTOを読んだ感想です。
(同じことを何度も言いますし勢いにまかせて書いているのでキャラクターのセリフや術の内容が曖昧になってますがご容赦ください)
NARUTOの世界観の設定等についての説明は省いていますが最終巻までネタバレしています。
ご注意ください。
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やっぱり一番感慨深いのはナルトとサスケの和解のシーンです。
素晴らしい終わりだったと思います、
ほんとに凄かった。
正直、サスケは心の内の全く読めないミステリアスなキャラクターだなという印象でした。
(駆け抜けるように読み進めたのでサスケの心境について考える時間がなかった…これから探っていきたい)
兄、イタチのことが本当に大好きだったなら、何がなんでも殺そうとしなくてもいいのになぁと思ってました。
あとナルトに対抗心燃やしすぎだし、ハクの攻撃の盾になって命をかけてナルトを守ったのに、里を出て抜け忍になって仲間を裏切るし、
とにかくサスケは心の在り処が定まらない、まさにイタチが言うようにサスケは「何色にも染まる白」のような人間で、とらえどころがないという感じです。
が、木の葉の里を抜けてからはサスケは“心を殺している”という感じもしました。
どちらにしてもミステリアスです。
(しかし最終話を読んでサスケのその理由がなんとなくわかった気がした)
ですがこのミステリアス感、サスケの行動のワケのわからなさが、
「ナルトはサスケを説得して、かつての“第七班”に戻ることは出来るのだろうか?」
というドキドキ、というか、
最終回の“どうなるかわからない感”を助長していて
ぼくも読者のひとりとして最高にモヤモヤしていました。
作者の術中にどっぷりはまったとでもいいましょうか。
サスケのこの“ワケのわからなさ”を貫き通す、いつまでも“白色”であることって実際死ぬほど辛いと思うんですよね。
サスケの心情を思うと、本当に辛かったと思いますし、というか我々には想像も出来ないほどの苦労だったのではないかと思います。ここまで主要キャラに残酷を強いる作者…やっぱ…凄いなぁ…。
今まで何色にも染まる白色だったサスケも、イタチとの三度の邂逅と木の葉の里の真実を知って、サスケなりの”答え”を導き出し、その答えはサスケにとって強固なものだったわけです。
そのサスケが、最後ナルトと戦って負けを認めるシーンはただただ凄いとしか………………
…………言いようがないです…本当に…。
読んでいるときはもうとにかく「すげぇ」という感想しか出てこなかった、
感動してはいるものの、
ぼくの中でベクトルが作者に向いていて「作者すげぇ」と思いながら、漫画を閉じたんですが
今思い起こしてみるとあの和解のシーンは
ナルトの、「サスケを救いたい」という
一途な想いこそが
サスケの運命を変えたんだ
と今更ながらに、今書きながら号泣しています…(泣)
やっぱり和解シーンの何が凄いかっていうと
サスケはもうイタチですら、
イタチをもってしてもですよ…
あ の イ タ チ で す ら
変えることが出来なかったサスケの心を
ナ ル ト が 変 え る
っていうね。
その凄さが、
すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっごいなぁと思うんです
(凄いしか言えない)
イタチが使った「イザナミ」という術があるんですけれども、
これが本当に、凄くて(やっぱり凄いしかいえない)
カブトを無限ループに陥れた「イザナミ」という術、
たとえばNARUTOの中で何度も説明されているように、
忍びの世界の仕組み自体が
戦争によって愛する人を喪って、その憎しみによって下の世代が再び戦争を始めるという
「戦争→最愛の人の死→憎しみ→復讐→戦争」
の無限ループの世界に陥っています。
つまりサスケはこの無限ループを象徴するようなキャラクターとして存在していて
サスケは知らず知らずのうちにこの無限ループの中に身を置いていて、
あるいは復讐に蝕まれて自ら無限ループの術に嵌まりに行っているような状態、
だったわけです。
その無限ループが解けた瞬間が、最後の戦いの後の和解のシーン、サスケの
「負けたよ」
だったんですよね。
忍びの世界、憎しみの無限ループの世界を変えたいっていうナルトの一途な想いが
サスケの心を救ったんだなぁと思うと…。(泣)
ナルトは落ちこぼれだった自分を受け入れて、人柱力で大変だったことも受け入れて、
そうやっていっこずつ負の無限ループから抜け出して
そんなナルトだからこそ、サスケを復讐の無限ループから救い出せたんだなと、思いました。
そして
その最後の戦いで、ふたりは腕を欠損しました。
忍にとって、印を結ぶためには両手が必要なんですけど、
印が結べない腕の欠損は“戦いの終わり”であり
千手とうちはの“永き因縁”の終わりと同時に
ナルトとサスケの戦いの終わりでもありました。
そして両手は“陰”と“陽”を現していて
六道仙人が陰陽両方を併せ持っていたように、
ナルトとサスケはふたりが片腕ずつ協力し会うことで再び“ひとつ”になったとも思えます。
腕の欠損はナルトとサスケの心がひとつになった瞬間でもあったんじゃないか、と。
かなりショッキングでしたが、ふたりが本当の意味でお互いの心を通じ会わせることを象徴するようなそんな凄いシーンだったと思います。
感動する場面ですがこれを見たときは背筋が凍りましたね…。
最後にもうひとつだけ。
忍びの世界は愛情が強いがゆえに大切な人を喪ったとき、相手を憎んで戦争になります。
つまり愛情があるからこそ、憎しみは生まれてしまうわけで
「愛情が深ぇから」と、ナルトはサスケのことをそう言っているシーンがあるんです。
サスケは本当は愛情がものすごく深い奴で、
繋がり(愛情)があるから誰かを憎まなくちゃならない、だから
“全ての繋がり(愛情)を断ち切る”
という
悟りに至ったんですね。サスケなりに出した答えです。
だけど和解のシーンではね、
ナルトとの深い繋がり、愛情によって人は救われるんだって事を感じて
サスケは涙を流したんじゃないかなって思うんです。きっと。
愛情からくる憎しみは戦争を生んでしまう
だけど
人を救えるのも愛情なんだって事にね。
気づいてサスケは
愛情という目をもって世界を視ようと旅に出たんだと思うんです。(泣)
…なんか最後のあの
「…るっせーよ…ウスラトンカチ」
がぼくの中で大名言になりました……。
サスケに「ウスラトンカチ」って言われてぇなぁ。
気づいたらサスケの事ばっかり書いてました。
「サスケを救いてぇ」って思ったぼくらはナルトの分身なのかもね。
note更新の活力にします‼️