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猟銃の事件から思うこと

先日、訪問診療医が銃殺された。
衝撃的な事件で、悲しくて涙が出た。

ちょうど、法人内の訪問看護教育委員会で、この数ヶ月にわたり、暴言、暴力ハラスメントについてのマニュアルを作成しているところだった。

セクシュアルハラスメント
暴言、暴力
パワーハラスメント

訪問看護では、すべて起こる。


【過去17年間に私が経験した例】
◎認知症の寝たきり患者に胸を触られる
◎寝たきり認知症患者につねられる。拳でパンチされる。足で蹴られる。(更衣やオムツ交換時)
◎20代若年性パーキンソン病の男性の入浴介助で抱きつかれそうになる
◎70代パーキンソン病男性の陰部洗浄時に、性的処理を懇願される。訪問したら、幼稚園児の孫が昼寝しているリビングの50インチテレビで、アダルトビデオを見ていた
◎終始エロトーク
◎患者のアルコール中毒の妻からの暴言
◎認知症患者の枕元に山積みのアダルトビデオ
◎発達障害のある40代の男性の万年床の周辺にエロ雑誌とアダルトビデオが山積み
◎入浴介助の際、素手で陰部を洗え、素手で軟膏を塗れと行ってくる60代男性、認知症なし
◎物がちょっとでもズレているとクレームを入れる高齢母親の介護をしている息子
◎水滴ひとつでクレームを入れる40代神経難病の息子の介護をしている母親
◎執拗に個人情報を知りたがる家族
◎看護師のやることなすこと全てに口を出してくる妻
◎結婚を求められる

【同僚が経験した例】
◎患者の夫に自宅を突き止められる(珍しい苗字だった)
◎訪問中、患者の80代の夫抱きつかれてキスをされる→速、訪問看護契約終了、警察に通報案件同等と家族に報告。
◎訪問中、科学的根拠のない事をやらせようとし、断ると逆上して、患者の息子が看護師に暴言を浴びせる
◎警察署より路上駐車許可証が出ていても、
止めるんじゃねぇと怒鳴り散らす患者の隣人、時には、警察に通報される 

数分で、これだけの例を挙げる事ができる。それだけ、様々なリスクを伴って仕事をしているのだ。どこまでの行為が認知症や疾患によるものなのかの線引きは難しく、結局は、やられた看護師自身の受け止め方で、処理されてしまうことが多い。どちらかと言えば、看護師よりも、訪問看護師が来なくなると困る患者側が優先されてしまう。
どうなんだろう、この流れ。
良かれと思ってケアしている看護師にとって、予想外の暴言や暴力は、心に堪える。そのまま、トラウマになり、離職していく看護師も多い。在宅で、1人で訪問することは、ほかに目撃者がいないわけだから、暴言の証拠を残すことも難しい。

全国の訪問看護、訪問診療、訪問リハビリに携わっている方々の意見が知りたい。

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