![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74663814/rectangle_large_type_2_dd991d833446e9f2476c00fb6f0ee896.png?width=1200)
Photo by
snafu_2020
おかあさんと呼ばれる訪問看護師
「おかあさん、私の一番のおかあさんだから。いつも良くしてくれてありがとうございます。」
と握った手を離そうとしないTさん。
Tさんは、昭和10年生まれ。
3年半前に亡くなった私の母と同じ生まれ年だ。アルツハイマー型認知症で、薬の飲み忘れが多くなり、家族からの依頼で、週に1回訪問している。
なぜか、私のことを「一番のおかあさん」と呼ぶ、同僚は、「二番のおかあさん」、ケアマネジャーは、背が高いので「大きい人」。
恐らくこの方の基準は、自分に優しくしてくれる人は、皆、「おかあさん」になると推測。
つまり、私は、担当なので、訪問する回数が多いので、「一番の」らしい。
とにかく、関わる人全てに、感謝しながら生きている。「いつも良くしてくれて、嬉しいの。」「あっち(デイサービス)の人も、みんないい人。」「皆さんのおかげです。」
嗚呼、感謝しながら、こんな風に歳をとっていきたい。理想だな。
…でもね、「看護師」という肩書きが既にハードルを高くしてるのね。
きっと私は、「私が看護師の頃はね、こうじゃなかったわ…」と自慢げに話す高齢者になっていくんだわ、確実に。家族だけには嫌われないようにボケていきたいなぁ。
東京の桜が開花。連休明けに、Tさんと近くの公園まで桜の様子を見に行けますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?