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【30歳、サーキットデビューする】①キッカケ~準備編

「ひょんな事から、念願のサーキットデビューを果たす」

運転が好きな人。もとい、スポーツカーが好き・スポーツドライビングに興味がある人なら「1度は経験してみたい」とおそらく思うサーキット走行。

制限速度も信号も無いクローズドコースで、愛車をアクセル全開で走らせる非日常体験。そんなシチュエーションに、憧れや興味を持っている方も沢山居るのではと思う。

筆者もそんな一人だった。何度も「サーキットを走ってみたい!」と考えてはいたが、そのキッカケを作れずにいた。そして気づけば、今年で三十路。

しかしこの度、とあるキッカケで人生初のサーキット走行を経験する機会を得た!

本記事では全3回に渡って、サーキットデビューに至った経緯と、サーキット走行当日のレポートをお届けする。


この記事が、これからスポーツドライビングに触れてみたいとお考えの方々にとって、少しでも参考になってくれたら嬉しい限りだ。

協力店:GR Garage 宇都宮 つくるま工房
https://www.corolla-tochigi.co.jp/naradeha/tsukurumakobo

走行コース:つくるまサーキット那須
https://sunrise-circuit.jp/index.htm

②走行当日・プラクティス編

https://note.com/car_barn/n/nd193766aba7a

③走行当日・タイムアタック編

https://note.com/car_barn/n/n0822805ebe30

■「ジムカーナ、走ってみませんか??」


サーキット走行の機会に、中々出会えなかった。

そんな筆者が、なぜサーキットデビューに至ったのか。その経緯について最初に語っておこう。

キッカケを作ってくれたのは、GRガレージ宇都宮・つくるま工房さん(以下:GR宇都宮)だった。
GR宇都宮さんとは、当メディアでも取り上げたGRヤリス&GRスープラの試乗時からのお付き合い。

店内展示なども充実しており、トヨタ車以外のユーザーもウェルカムな優しいお店。なので、スバル乗りの筆者も定期的に伺わせてもらっている。

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GRガレージ宇都宮さん。現在の展示テーマは「旧車」(2021年6月時点)

その日も、大幅変更を行った店内展示をたまたま拝見しに行った時だった。

店内に入ると、前述した2台の試乗時にお世話になった店員の西野さんが居た。
この西野さん、レーシングドライバーとして全日本・ジムカーナシリーズにてチャンピオン経験もある、実はすごい人(笑)

ジムカーナとは、サーキット内や大型駐車場などにパイロンを配置して走行ルート設けて、1台ずつ出走するタイムアタック競技。他のレース競技に比べてスピードレンジが低い為、地味な印象を受けがちだが。パイロンターンやタイトなコーナーリングなど、高いマシンコントロール精度が求められる。また、短いコース・少ない出走本数で競う為、一瞬のミスが大きなロスに繋がるとても繊細な競技。
表面上はシンプルでも、中身は奥が深い。そのような印象を筆者は持っています。

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ドライバーには繊細なマシンコントロールが求められるジムカーナ競技

話を戻すと、西野さんには久しぶりにお会いしたのと、当メディアも度々チェックしてもらっている事もあり。近況などの世間話で盛り上がっていた。
そして話題が尽きかけてきたタイミングで、突然1枚の紙を差し出されて一言。

「ジムカーナ、走ってみませんか??」

話を聞くと、GR宇都宮さんがスポンサーでもある「つくるまサーキット那須」でジムカーナ大会があり。ホームグラウンド開催という事で、経験・車種問わず参加可能な体験走行枠を設けたという内容だった。おまけに、参加費も決して高くない設定。
「5~6台の参加枠にまだ空きがある為、参加してみないか」という提案だった。

今思えば、かなり幸運なお話をいただけたもんだ。ただ峠が好きなワゴン乗りの自分に。


ましてや「サーキットを走ってみたいっ!」と思ったところで、乗っている車種や参加費などの壁が立ちはだかり、気軽に参加出来る機会は案外少ないと思っていた。

だが筆者は、その時に即断は出来なかった。
むしろ「厳しいなぁ...」という考えの方が強かった。


理由は次の通りだ。
・自分のレガシィはスポーツカーカテゴリーじゃない、ステーションワゴンだし。
・常日頃使っている車なので、もしもタイヤやエンジンなどのメカニカルトラブルが起きたら嫌だなぁ。
・昼間の峠は好きで走っているものの、未経験の自分がサーキットを攻めれるか不安。
・レーシングギア、持ってないし。...etc

そんな事で、その場は”ややお断り気味”の「考えておきます」で会話は閉じた。

しかし、帰路を運転しながら沸々と興味が湧いてきていた。


「やはり車好きなら、サーキットは経験したい」

そんな心の奥に潜めていた思いと同時に

「今経験しないと、次いつチャンスがある?

という考えが強くなっていた。

それからの日々は、ジムカーナとは何なのかを調べたり、他メディアでのサーキット初体験記事を読んでみたり、同じ型のレガシィでサーキットを走っている人が居るか探してみたり。


もう、完全に”参加したい”に矢印が向かっていた(笑)

そして、開催日のちょうど2週間前にあたる週末。

GR宇都宮さんに再度赴き「やっぱり参加しますっ!」とサーキット走行体験のチケットを手に入れたのであった。

■リミットは2週間。いざサーキットに向けて準備開始


さて、参加申し込みはしたものの。急ピッチで準備しなければいけないものがある。
それはヘルメット&レーシンググローブだ。

参考までに、貰った参加ガイドには以下の様に書かれていた。
・当日の服装は長袖・長ズボン(肌の露出NG)。
・動きやすい靴。
・当日の持ち物はヘルメット&レーシンググローブ、バインダー、ビニールテープ、休憩・観戦用の折りたたみイス。

服装&靴、そしてイスは何とかなる。小物は100円ショップで買えばいい。


...やはり、ヘルメット&グローブは早急に用意しなければいけない。

ただ筆者は、正直あまりお金を掛けたくないという思いが強かった。
もちろん、ヘルメット・グローブはドライバーの安全に関わる大事なアイテムであるのは重々承知している。
仮に、これから本腰を入れてサーキット走行に打ち込もうと考えてる人は、ちゃんとお金を掛けてしっかりとした物を買うべきだ。

しかし、初体験&今後の使用頻度も多くないとなると、出来るなら出費は抑えたい。

そこでGR宇都宮さんに相談してみたところ、以下のアドバイスをいただけた。
・ヘルメットレンタルを行っているサーキットもあるが、つくるまサーキット那須はレンタルが無い為、準備が必要。
・ヘルメットなら、バイク用のフルフェイスヘルメットでも代用可能。
・グローブは手のひら部分に滑り止めが付いていて、手首で止めるタイプの作業用手袋でもOK
※代用品で参加可能かは、走行会・レース主催者などに要確認した方が確実。

という事で。今回のサーキット走行は、代用品を用意する事にした。

ヘルメットは、メルカリで購入したバイク用フルフェイス。中古品とはいえ、かなり状態の良い物を格安でゲット。
グローブは、ワークマンの作業用手袋。滑り止めが付きながらも、薄手且つハンドルを握った際に違和感が少なそうなタイプをチョイスした。

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筆者が準備したヘルメット&グローブ

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ハンドルを握る内側は、滑り止め必須

ちなみに、当日の服装はロングTシャツ&チノパンにランニングシューズで臨んだ。
開催日は、日差しの強い5月下旬。全身黒コーデは、ちょっと失敗だったかな(笑)
しかし、走行時以外は腕まくりもOKなので、ロングTシャツを着ていって良かった。

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写真右端が当日の筆者


他の一般参加者の中には、筆者同様にTシャツ・長袖シャツの人もいれば、動きやすいスウェットパンツなど、長袖・長ズボンであれば厳しい制約はないのだろう。
(だけど、やはりレーシングスーツには憧れるなぁ)

そして、当日走行するマイカーの事前準備もお届けしておこう。


とは言っても、行った作業は主に2つ。


1つはオイル点検。エンジン焼けを起こさない為に、ちゃんと規定量が入っているかを確認。
次に、タイヤの状態&空気圧のチェック。当日のパンク防止の為にも、見ておきたいところ。
特に空気圧についてはエアゲージを持って行って、出走直前にチェック出来れば最高だろう。しかし残念ながら、筆者はエアゲージを持っておらず。走行前夜の給油時に、スタンドで空気圧調整を行った。
あとは個人的に、願掛けの洗車はしておいた。

これで準備は整った。

いざ、人生初のサーキット走行へっ!

<②走行当日・プラクティス編に続く>

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