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人気は映えだけではない、神戸アトア

2021年10月29日にオープンした神戸にある「アトア」。開園当初はコロナと人気が重なりチケットを取るのが大変でしたが、やっと先日、初来館が出来ました。開館直後の評判は何より映える写真が撮れる水族館とのことだけが先行して、本来の姿が全く聞こえて来ませんでした。行った方にお聞きすると混雑が半端ないとのこと、さてさて、何がお客様を引き付けているのか?現在全国で流行っている「ビル中小型水族館」と違いはあるのか?など期待と疑問を抱えながらの来館でした。

入場直後のコーナー、バエの意味が分かった。
通路が広い事に驚き
球体の水槽に驚く。

外観はコンクリートの崖のような雰囲気で、2階と3階は生き物展示スペースと企画展示、屋上はカピバラとコツメカワウソと喫茶、1階はお洒落なグッズ売り場と飲食店が並びます。噂通り!全ての階がお洒落で斬新な雰囲気で、ここは水族館なんだろうかぁ?と思う程、照明やオブジェを多彩に配置した雰囲気・見たことのない水槽を使う展示方法・細かい仕掛けなどに圧倒されます。思わず写真を撮りたくなる気持ちが分かります。この日も若い女性のグループが楽しそうに水槽の前で自撮りをしている姿を何組も見ました。展示物や水槽は間隔が広くあけられており、人が立ち止まろうとも歩行する空間も広々です。

さて、カピバラは屋上に展示されています。陸上が結構広く約6畳、その中に大きな木や温熱ランプなどが設置、その横には大きな約4m×5mの水槽。その水槽には驚きの仕掛けがあり下の階と繋がっている様に見え、カピバラが泳いでくれれば3階からも観察できる仕掛けです。カピバラは現在メス3頭、ほぼ大人の体格でした。屋上にはカフェがありカピバラを見ながら青空の元でお茶を出来る素敵なエリア。ちなみに私がお伺いした日は雨でしたが、屋上半分以上が屋根があるため傘を差すことは事はありませんでした。ふれあいや餌あげは出来ないようです。

右の水槽から下からカピバラが観察できる
下から覗いたカピバラ達、晴れてたらなぁ。
屋上のカピバラ放飼場、陸地は少し狭い。

アトアを後にしてバスの座席に座り、異空間の場所に大満足だったのですが、よく考えてみると正直言って生き物は少ない。魚類・両生類が100種類、カピバラ・ペンギン・カワウソ・カメ・ワラビーと小型動物も多いとは言えないのですが、満足度は凄く、他の園館では「あの動物をもう一度見たいなぁ」と思うのですが、アトアは「あの空間にもう一度行きたいなぁ」という感想。斬新な光の照明、色やオブジェは、もちろんのことですが、なんか居心地が良い雰囲気で、水族館なんだけどお客さんの行動を考えつくされている感じを受け、例えば映えそうな人気の壁の近くにはさり気無くベンチが置いてあったり、トイレや壁などには楽しい豆知識的なイラスト描いてる、企画展室は普通に考えたら魚か動物にテーマを絞りそうだけど神秘的な風景写真の特集だったり、解説看板やプレートがさり気無く掲示してあり、今までありそうで出来なかった雰囲気・空間づくりの水族館でした。また、偶然かもしれませんが、施設の大きさの割にスタッフさんに出会う率が高くキョロキョロと展示物を見ていると、さりげなく解説をしてくださるのに驚き、スタッフさんの役割が重要なんだと再確認させて頂きました。

環境を表現した展示物
鯉が泳ぐ和風の展示、ここがよくメディアに登場する所。

さて、新施設に圧倒されて褒めちぎっている感じになってしまいましたが、ただし交通の便が今一つ。正直電車の駅は歩けない訳ではないが少し遠い。タクシーを使えば良いかと思うけど、予約手配しておかないと捕まらない場所です。なので、バスの時間を行きも帰りもチェックが必要、バス停の前で何十分も待つことになります、私の様に。もし時間が分かっていれば喫茶をしたりグッズを見て時間を潰すことは容易ですから、お忘れなく。

ちなみになんですが、ネットを見ていたら事前にチケット予約が必要!と書いてある記事を読んだのですが、私この日は急に行きい欲望が溢れ時間がなかったので、電話で問い合わせしたところ、この日は事前予約は必要でなく当日券で良いとのこと。ただ、予約しておいた方が見たところ入場ゲートでは列に並ぶのを避けられる様です。(もちろん混雑時間は予約が必要だと思います)

アトアHP  https://atoa-kobe.jp/