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49、構想力の達人 湯崎英彦知事

ネット業界の経営者の友人に「神戸市長選に挑戦しようと思っている」と相談したところ、「だったら、同じように首長選に立候補しようとしている人を知っているので紹介しますよ」とセッティングされたのが、アッカネットワークスの経営者だった湯崎英彦さん。

表情にエネルギー全開感を出していた当時の僕に比べて、湯崎さんは芯の強さは内に秘め、どちらかというと物腰は柔らかい。

選挙の仕方も、毎朝駅立ちをし、力づくで選挙を戦おうとしていた僕とは違い、じっくりと戦略を練り、政党への根回しも周到に行い、最終的には雪崩を打ってみんなが湯崎支援になる形を作り上げる。まさに大局が見えている戦い方だった。

そして選挙から2年後、僕は湯崎県政を手伝うべく広報総括監として広島県庁で働くことになる。
その時、あらためて感じたのが湯崎さんの戦局を見極める目と大きな方向性を決めるコンセプトワークの力。
VUCAの時代に一番必要な構想力だ。
 
さすが経産省出身だけあって、その視点の高さやエンジンの大きさには本当に驚かされた。
瀬戸内海の道構想しかり、平和構想しかり。
中国地方のひとつの県がそんな事やれるのだろうか?と思うほど。

例えて言うなら、F1エンジンを普通自動車に積んだような地方自治体なので、お題を出された県庁職員もさぞ大変だっただろうと思う。

腰を引き気味だった職員のサポートに僕らのような民間人を混ぜ合わせ、協業することで職員を強くし、エンジンに見合った躯体を作り上げていった組織づくりや人事配置もお見事。

副知事としてこられた中下さんも元は上場企業イオンファンタジーの社長経験者。
僕も含めて、上場経験のある経営者が一つの自治体に同時に3人もいることなんて、過去に例を見ないのではないか。

地方自治体が人材をハイブリッドにすることで、あんなにも活性化し、みるみる広島県のステージが上がって行くのを僕は間近で見させてもらった。

トップ次第で組織は変わるし、地域も大きく変わる。
行政手腕のお手本として脳裏に深く刻まれたのが湯崎英彦さんである。

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