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営業ママの転職活動②

ついこの3月末まで3ヶ月活動した転職活動について書いている。
そもそも転職活動をするかどうか悩むママ、一事例として参考にしていただきたい。
(なるべくサクッと書く)

※①からの続き

転職エージェントさんに相談しアドバイスをもらう中で、条件を具体的にしていく作業をする。

私の場合、今の職場が突然に全く嫌になった!とかではなく、働きながらこっそり転職活動をすることに決めたため、今の会社と比べて「すごく良い!」と思える場合には転職することとし、まず自分の中で転職によって叶えたい軸を決めた。

・最低週3くらいリモートできる環境
・営業職(B to B)
・フレックス有り
・通勤時間が今と変わらないくらいの場所

上記であれば(旦那氏と調整すれば)時短勤務である必要もないため、

・年収が産休前くらいの金額

というのも付け加えた。


スタートしたが…

求人自体は結構数あるじゃん!な印象で、決めた軸に沿って、希望の会社に次々エントリーしていった。
営業職なので結構採用あるかもな?と思っていたがとんでもない、

ボロボロに落ちた………

落選のガチ理由みたいなのは開示されないため、
「より条件に合致する人がいたため」
などと書かれたが、概ね次のどれかに当てはまったと思う。

①基本的に同じ業界の経験者を求めている企業が多く、現職のすごいニッチでレガシーな仕事内容が「うちと合わないな」と思われてし(書類時点では伝わらないので、興味持ってもらえず落ちる)
②リモート可な企業はそもそも人気が高い
③子どもが小さい(ちゃんと働いてもらえるか不安)
④私のこれまでの経験・能力が条件に未達

実感として

以下、私の思ったことを素直に書き連ねてみる。

・実際、転職なんて婚活と同じで、縁・タイミングの要素もすごく大きなものだと分かってはいるものの、
アピールした相手に興味すら持ってもらえないのはなかなか精神的に辛いものだった。

・その後履歴書を修正し、敢えて「小さい子がいることを書かない」ように切り替えたところ、書類選考通過率が格段に上がったところをみると、③の要素も重要っぽい。(もちろん、採用側は表立っては言わないけれども、絶対あるよな~と確信した…)
私にとっては転職活動のキッカケでもあるので正直に書いていたけれど、正直すぎる必要もないのだなと悟った。
これが現状なのかな、って。

・転職活動をする上で企業の求人票に「育休取得実績あり」と記載されていると、なんとなく心象は良い。ワークライフバランスが良いのかな?と思える。
しかし、すでに出産を終え、この先再び産休・育休を取る可能性が少ない身としては、そういう制度があるかどうかより、
「育休を取得し復職したひとが、従来と同じように働けているか」
「自分が所属予定の部署(=営業)に、同じような、特に女性はいるか」
の方が気になるけれど、そんな細かいことは求人票には書いてない。面接で聞くしかなかった。
※実際面接まで進めたら聞いてまわった。返答は色々だった

・娘が寝て家事を一通り終えた後、ひとりで求人票を見る。聞いたことない会社の方が多いので、どんな会社か、条件はどうか、応募したいかどうか、選別していく。この作業は転職活動序盤は丁寧に、それこそ高いハードルを儲けて選別し、中盤「書類選考ってかなり落ちるんだな、分母増やさないとな」と気付いた時点でテキトーになり、終盤「もう対象先少ないな、ちゃんと丁寧に考えよう」と思えてからはまたしっかり見るようになった。
産後特に貴重な、ひとり時間が溶ける。撮り溜めたドラマも見る暇がなかった。

・小さい頃から憧れていた職業があったが、アラフォーで業界未経験な私を受け入れてもらえるはずもなく、現実との対峙も辛いものがあった。
「大欠点はないけど、超長所もない」という、何者でもない感もキツい。


そう。
転職活動、いろんな現実と向き合うのが、すごいキツかった。
若いうちに転職したほうがいいんじゃないの?という心の声はずっとあったが、これまで私は転職活動をしてこなかったわけだが、
結局は育児とかそんなの関係なく、13年間、この現実を避けてきたような気がした。

今より働きやすいって…?

私は「今より働きやすい環境ないかなー」が転職軸になっており、週何回かリモートで家から仕事できるような職場がいいと思っていたが、コロナ禍の終焉により出社回数を増やす企業が圧倒的に多くなっていた。
求人票には週1〜2回の出社と明記されていても、面接時点で「春から週3回以上出社なんですが、大丈夫ですかね?」と聞かれたりした。
週3回出社は、私が望んだ終業条件ではない。。
これは、企業母体が大きくなればなるほどこの傾向があり、ベンチャーでは柔軟な傾向であった。

終わることにした

3月下旬、最後に受けた面接はまだ30人くらいのベンチャー企業で、これまたサバサバ・テキパキした人事役員と90分くらい喋った。
非常に面白いことをやってる会社で、これから伸びる分野だと想像される。業界には圧倒的王者がすでにいて、そこからシェアを奪いにいくぜ、といった野心に燃えた会社だった。

その人は面接開始後、自己紹介もそこそこに、こう言った。
「カペコさん、職務経歴書を読んだ感想を正直にいうけど、今の会社にとどまったほうがいいんじゃない?」

―えっ!?

「うちに興味もってくれたのはとっても嬉しいし、今日この面接を終えた時点で行きたいです!って思ってもらえたらなお嬉しい。今時点では、僕はうちの会社にカペコさんが来たら、お互い不幸になるんじゃないかと思って、面接の時間をとったんだ。今日はお互いが不幸にならないために、お互いの話を聞こう。」

不思議な話だけど、この時点で採用されるための面接ではなくなった。
リクルーターの先輩みたいなそのおじ様(センター分けの髪が目にかかって邪魔そうだ)は、その後長い時間を使って、私の転職活動相談に乗ってくれた。


要約するとこうだ。

・リモートありきの転職活動は、そもそも幅を狭める。会社の事業はそんなすぐに変わらないけど、終業条件はすぐに変化する。変化に対応できないようなら、そこを軸にすべきでない。
・それでも「リモート」にこだわるなら、ベンチャーの方が良い。柔軟だし。しかしベンチャーはやはりスピード感も求められるし、スキルの高いひとが欲しいし、残業も多くなる傾向にある。「やりたい!」とおもえる仕事じゃないと、なかなかついていけないと思う
・今の会社では13年も就業していて、そこでニッチな分野を深く深く掘ってこられた、そこを、もっと広くしてみたり、立場を変えて(マネジメントの上を目指すとか)サポートしてみたり、まだまだやれることがあるのでは?
・リモート環境なんかも、今の会社で有志を集めて、仕組みを作っていく働きかけをしてみては?

薄々感じてきたことを言語化された気がした。
そもそも、ガチで「ここで働きたいな」と思った会社は転職活動序盤で落ちてしまい、それ以降は一度捨てた栗を拾うように、条件を緩めて緩めて緩めて…
最終的には「ここ受かったら行くんかいな?」と思うようなところにまで応募するようになっていたからだ。


この人との面接をもって、私の3ヶ月の転職活動は終わった。

3ヶ月間の転職活動を終えて

4月は世の中にとっても今の会社にとっても新年度のスタートだ。転職活動を経て、今の仕事との向き合い方が変わった気がする。
私の場合は、転職を重ねて重ねて市場価値を高めていくより、今いる場所でもう少しスキルを磨けるような気がしている。また自分にできることがもっとある気がして、少なくともこの1年は少し工夫をして、今の会社で働いてみようかとも思えた。
子どもが小さい今は特に、私自身に余裕がなく、いきなり新しい環境に飛び込むことも難しい気がした。

そうこうしていたらあっという間に40半ばになって、それこそ「転職の選択肢がないよ!」になるかもしれないが、今のこの状態で『行きたいかよくわかんないけどとりあえず転職』等という妥協ありありの選択肢をとってしまうと、3年持たずまた転職活動をすることになる、そんな未来も見えた。

とまぁ、
「40目前でどうやって転職先見つけたのか参考にしたいな!」な方がいたとしたら、こんなオチなわけで、すいません。
しかし、CMでおなじみのビズ〇ーチさんも言っているけど、「転職しないことを決めるために」も、転職活動をしてみるってのはいいのかもしれない。自分と向き合うキッカケにはあるので。

ただ、しんどい。
そんなしょっちゅうやりたくないな、な感想だ。

さて、保育園2年目にして「保育園イヤイヤ」な娘にどう対応するべきか、調べものしてから寝ますかね。
世の中のすべての皆様、今日も一日お疲れ様でした。

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