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無事千字 二〇二四年七月二十一日 日曜の昼下がりに読んだ同志の本のこと

 ラジオパーソナリティの鈴木彩可が、自主制作で本を作ったと聞いて、すぐに一冊買うわと連絡したのだけれど、会う機会がなく、共通の友人の店のお祝いの席で、献本いただいたのが、二週間前のこと。

 小一時間でサクッと読めるボリュームだけど、なんだか、こころと身体に余裕があるときに、と思って、やっとそのタイミングが来たので読んだ。

彼女のnoteに書かれていたものもあったから、読んでたものもいくつかあったけれど、縦書きの紙になると、それはまた違った趣がある。やっぱ本はいい。

 ざっくりいうと、彼女の人となりのまんまの、すてきな本だった。「ひとんちのかぞく」といいつつ、読んだひとは、”じぶんちのかぞく”を重ね合わせてしまっただろうと思う。

 この本の中では、おばあちゃんと、娘たちのエピソードが好きだ。

 小6まで一緒に暮らして、ほぼ、ばあちゃんに育てられた自分が、以降、30歳を過ぎた頃、ばあちゃんが亡くなる直前まで、年に一回程度の疎遠になってしまったことを、いまだに悔やんでいて、それをフラッシュバックさせられた。

 あやかの娘たちには、何度か会ったことがあるけれど、あいさつもモジモジしちゃうようなシャイな印象の、長女の意外なドッヂボールのはなしに笑い、正反対にも感じる、会えばいつもニコニコしてる次女の芯を食ったことばに、54歳のおじさんは、改めて人生とは?を教わった気がする。

 さらにいうと、あやか自身が年齢を重ね、”じぶんちのかぞく”ができて、ここ数年、とってもメンタルが安定してる(っぽい?!)感じがして、これを読んで、再確認している。

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 初見の方のために、改めて説明すると、AIR-G'(エフエム北海道)パーソナリティ 鈴木彩可は、前職でアルバイトとして入ってきてからだから、15年近くの付き合いになる。

 2017年、僕がフリーになったタイミングで、彼女はメインのラジオ番組が始まって、そこのブレーンとして声をかけてもらった。毎週、顔を合わせ、駄話からの番組企画を4年ほど一緒にやった。

 そのときに感じた、おもろいや、変じゃない?や、モヤモヤするポイントが近しいってのがベースにあって、いまはそんな気分を共有できる、同じくAIR-G'パーソナリティの松尾亜希子さんも交えたポッドキャスト番組「あきこと、あやかと、あなたと。」につながっている。

 15ほど歳が離れてるはずで、妹というには離れ過ぎてるし、ラジオ現場のチャンスを与えてくれた恩人でもあるから、後輩っていうのもちょっと違うし、仲間となると、ちょっと照れくさい感じがしていて、「同志」ってのが、いちばんしっくりくる気がしている。

 そんな同志の書いた本、ものすごくベタだけど、ハナレグミの「家族の風景」(←MVじゃないけど、この曲を使ったすてきな動画にリンクしてます)を聞きながら、もう一回読んでみようと思う。 






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