「No.2」レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》(後編)ダ・ヴィンチとラファエロ

こんにちは!かずさです!

突然ですが、皆さんは夏休みの絵日記は毎日書いていましたか?私は、夏休みの最後に一気に書く派でした。このnoteも、毎日更新を目指しているのですが、ずぼらな人間なので…

今回はレオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》の後編、ダ・ヴィンチの影響についてちょっと考えてみたいと思います!と言いつつ、ラファエロの話です。適当すぎて自分が心配です。

さて、影響について考えていく前に世界史の授業を思い出して欲しいのですが、ルネサンスの画家ってダ・ヴィンチの他に誰が紹介されていたでしょうか?多分、パッと思いつくのはミケランジェロ(1475-1564)かラファエロ(1483-1520)だと思います。この2人はダ・ヴィンチ(1452-1519)と同時代の人で活躍していた地域も重なっているので、互いのことを知っていました。

タイトルにもあるように、今回はラファエロの作品、特にフィレンツェに滞在していた1504年から1508年までの2作品を紹介します。まず、この頃の彼の作品の中にはこんなものがあります。

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この作品は1506年に描かれた《一角獣を抱く貴婦人》(65×51㎝、油彩、イタリア、ボルゲーゼ美術館蔵)です。山が連なる背景を、2本の柱で画面を仕切って、中心に一角獣を抱いた半身の女性が描かれてる(しかも斜め45度位を向いたポーズ)…、どこかで見たことありませんか?

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《モナ・リザ》に構成がなんだか似ていますよね!《モナ・リザ》では2本の柱は分かりにくいですが、両端にちらっと柱の根本(?)が描かれています。

少し脱線しますが、私が小さい頃によく読んでいた『まんが 世界の歴史』では、ダ・ヴィンチに制作途中の《モナ・リザ》を見せてもらう若いラファエロのエピソードが出てきていました。その中では、「何か感想を聞かせてくれないか」というダ・ヴィンチに対し、ラファエロが「感想だなんて…!余りに感動して言葉に出来ません…!」というシーンがありました。こんなことが本当にあったかは分かりませんが、制作時期的にラファエロが《モナ・リザ》を見ていた可能性があるとされています。

でも、この2作品は全く同じというわけではありません。女性の表情、一角獣、背景などラファエロ独自の表現も見られます。前編で、《モナ・リザ》のミステリアスな表情について紹介しましたが、ラファエロ作品の表情は、まだ幼さが残るような若い女性の特徴がよく表れているのではないでしょうか。

フィレンツェ滞在中に、ラファエロはダ・ヴィンチの《レダと白鳥》の模写も行っています。(女性はギリシャ神話のゼウスの浮気相手の1人であるレダです。)

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ダ・ヴィンチの《レダと白鳥》は今は失われてしまっているのですが、チェザーレ・ダ・セストの模写が残っています。

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模写なので、どちらも構図はそっくりです。ラファエロの模写ではちょっと分かりにくいですが、ちゃんと左下に子供が描かれています。顔はどうでしょうか。ラファエロのレダは前に視線を向け、セストのレダは子供の方を向いています。私はいつも画家の個性は顔に出ると勝手に思っているのですが、ラファエロのレダはどこか《ベルヴェデーレの聖母》の面影を感じるところがあります。(個人的感想です笑)

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模写をしながらもダ・ヴィンチの作品を自分の中で消化しようとしていたのでしょうか。だとすると、《レダと白鳥》の模写、《一角獣を抱く貴婦人》に、ダ・ヴィンチの作品を参考にしつつも自分なりの表現を見つけようとする若いラファエロの気概が感じられますよね!

今回はダ・ヴィンチの影響が見られるラファエロ作品ということで見ていきましたが、どうだったでしょうか?少し(大分?)ぐだぐだな感じになってしまいましたが、楽しんでもらえたら幸いです!

次回は、日本のアートについて紹介したいと思います(o^―^o)!

※画像は全てパブリック・ドメインのものを使用しています。

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今回から参考にした本、作品にまつわるおすすめの本・映画もタイトルだけですが紹介していきます。ぜひ、おうち時間に読んでみてください!

高階秀爾『カラー版 西洋美術史』美術出版社

ダン・ブラウン(越前敏弥訳)『ダ・ヴィンチ・コード』、『インフェルノ』角川書店 




   




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