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心静かに

10年に1度の大寒波、と言われるだけに、ここ数日の寒さは身に染みる。
とはいえ、強い風と大雪に見舞われ、混乱を来している街にお住まいの方々の状況を思えば
この辺りに大変なことなどは1つもない。
本日は朝から所用を済ませやっと一段落。

手元に温かい飲み物をおいてぼんやりしていると、今はなき祖父母宅の、ほっこりとしたあの暖かさが懐かしくなる。
思い出すのは、自然光に映し出される昼間の室内の様子である。
大きな窓から入る自然光が、時間によって色々な場所を移動してそこにある家具などを明るくする。
光が当たらない場所はほんのり薄暗く、寒く、静かで、少し怖い。
テーブルの上のカップから昇る白い湯気。
自宅にはない、あの静寂に包まれた空間が、とても心地良く感じられた。
思い出す光景は、祖父がソファで居眠りをし、
祖母がわたしと一緒におやつを食べている様子。
何を諭されていたわけでもなく、慰めてもらっていたわけでもないが、何も話さなくてもそこに行くだけで、いつでも気持ちがニュートラルに戻る感じがした。
何10年も経って振り返っても、ただただ懐かしい。

人生の中であまり思い出したくないような嫌な思い出や、出来れば誰にも話したくない、好んで知られたくはない、ちょっとした秘密等は誰にでもあるだろう。勿論わたしにもある。
小さなものから数えると、心当たりがありすぎて気恥ずかしく思うことや、出来ることなら無かったことにしてしまいたい過去の行列だ。

『これは、、○○もまだ覚えてるだろうなぁー』
『さすがにもう忘れただろうねぇ?』
『あれはちょっとなかったよね!』
など等々、、、考え出すと今でももったりしてくる。

人はひと、心は決して一定ではない。
波がたつ、浮かれる、千切れる。
だけど、また穏やかに戻れるのが健康というのだろうな。

わたしは心がニュートラルに戻れる居場所さえあれば、大抵のことは頑張っていけるように思う。

それにしても、あの穏やかで心地よい祖父母宅と同じような雰囲気を醸し出す場所というのはなかなかないものである。
強いて言えば、朝、家族が出払って片付けもすっかり済んだ後のホッとした時間の中にあるのかも知れない。

1人でいられる静かな時間、無意識に自分を深掘りしている時がある。
そんな時、自分の考えの都合の良さに気付き、
“タラレバは無しだよ”、という、厳しい心の声が聞こえてきたりする。
自分を変えられるのは自分だけ、とよく言うではないか。
くさくさしたことがあっても、気持ちを切り替えて気分良く1日を過ごしていけたらな、と思う今日この頃です。

寒さももう少し続きそうですので、体調にお気を付けてお過ごしください。





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