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他人の内発的動機づけを高める方法を考える

新社会人の頃から、意識が高い人が苦手だった。だからそういう人が書いたであろう自己啓発系の本は本当に嫌いで、タイトルを見ることすら敬遠していた。

薄々自覚はしていたが、あれは目標に向かって邁進する人に対する劣等感からの拒否反応だったのだろう。

「勉強が楽しい」と言うと驚かれることがある。
目の前にいる驚いている人は、少し前の私そのものだ。
過去の私に伝えたい、「全然特別なことじゃ無いんだよ、やってみなよ、楽しいよ」と。

しかしこれを他人に言うのは違う。というか、よほど伝える力に優れた人以外は、ほとんどの場合言ってはいけないと思う。人に言われて理解できるものではなく、自ら実感しないと意味がないからだ。響かないし、煙たがられ、言うだけ損である。

では、最近までの私のような「意欲低い系」が同じチームにいたとき、その他人の内発的動機づけを高めるにはどうしたら良いのかを、ここしばらくずっと考えている。
先人たちのノウハウが形式知化された優れた書籍も数多存在するが、ここはあえて自分で考え明文化することにする。

成果主義制度やCDP(*)制度の導入だろうか?私の職場はいずれも導入済なのに、私の意欲は低いままだった。もちろん衛生要因も概ね満たされていた。それ以外には何が必要だろうか。ハード面が十分なら、着目すべきはソフト面か。

n=1だが、実体験を元に整理すると、以下4つを抽出できた。

①何らかの外部要因
危機感であったり、尊敬する人の説諭であったり、何かしらの外部要因がトリガーになると考えられる。なぜなら外部要因が不要な人は、初めから相当程度意識が高いと思われるからだ。外部要因ということは、他者への適切な干渉により、動機づけの導入が可能ということである。

②心身の余裕
余裕の必要性については多くを語るまでもないだろう。しかし余裕を持つにはどうすればよいかは、当人と一緒に解決を図るのが望ましいだろう。

③達成感
その人が何に達成感を感じるかは個人差があろうが、なるべく簡単に実現できる目標から設定すべきだ。
具体例として、1日に進めるテキストをどこまで進めるか決めておき、それを確実にこなす(マイルストーンを置く)、毎日の取り組みを記録し、実現度を可視化する(e.g.レコーディングダイエット)というようなことが取っ付きやすかった。小さい達成感の積み重ねが自信に繋がり、取り組みへの意欲が向上することを実感した。

④取り組みへの第三者による理解
内発的動機づけが十分に機能していれば必ずしも必要ないが、第三者から理解を得られると、これも自信に繋がる。私は育休中の今年はTwitter等で勉強仲間を得たことがこれに相当したが、仕事ではチーム内での理解や評価が得られるとなお良いのだろう。

以上、現時点での見解をまとめた。
先人の教えを請うべく、目星をつけている書籍を読んでみて、また考えをまとめてみようと思っている。

ちなみに本記事を書くにあたり、「意識高い系って今も言うのか?」と思い検索してみると、詳しい記事を発見したので、備忘録としてリンクを貼っておく。


*脚注
CDP(Career Development Program):
従業員のキャリアや能力を開発するための中長期的な計画のこと

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