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外国人と日本円の話/「うたかたモザイク」読了しました

私のもう1つの職場はミュージアムショップのスタッフ。メインの仕事とは別に週2で勤務しているが、ミュージアムにいるだけで、ミュージアムグッズに囲まれるだけで幸せ。学生時代の接客バイト経験もあり、仕事自体も苦ではない。

ある日、外国人のお客さんのレジ対応をしていた。すると、50円玉と間違えて5円玉をトレイに出した。「違いますよ」と出すべき硬貨を教え、お会計を終える。するとお客さんは「さっきのコインは何円ですか?」と尋ねた。「5円です」と返すと、そうなんだ!といった表情で店を去った。

ガイドブックとかに日本円の紹介していないのかなーと思い5円玉をまじまじと見ると、「五円」…漢数字しか載ってなかった。100円玉は「100」、50円玉は「50」としっかりアラビア数字が書かれているのに、5円玉だけ漢数字…。こりゃ分からなくなるよな。
30年近く日本人として生きてきたけど、初めて知った身近な出来事。同僚もみな「気が付かなかった」と口を揃えていた。
なんで何だろうなあ、後で調べてみよう。

ちなみに「10円玉何枚か5円玉に両替してくれないか?」と尋ねたお客さんもいた。海外だと珍しい穴の空いた硬貨なので、ばら撒き土産(笑)として配っているらしい。
可能な範囲で両替対応しました。お土産、喜んでくれるといいな。


読了した本の感想。ネタバレは回避します。

「うたかたモザイク」一穂ミチ

『スモールワールズ』『光のとこにいてね』で話題の著者、一穂ミチのきらめきの欠片を集めた作品集。病める時も健やかなる時もーー。あなたの気持ちにぴったり寄り添ってくれる13の物語。甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、味わい深いあなただけの人生がここにある。書き下ろしショートストーリー「透子」も収録。

講談社BOOK倶楽部HP よりあらすじ

「スモールワールズ」(最近買った!)や「光のとこにいてね」といった代表作はまだ読めてないけど、表紙に惹かれて購入。綺麗な鉱物に海辺の灯台が浮かんでいるデザインがおしゃれ。

短編集で、どれもテイストの違う作品で、飽きずにサクサク読めた。
特にお気に入りは「ごしょうばん」。最初は可愛い妖怪だな、と思っていたけど、だんだんごしょうばんは元気をなくしていく。一方で人間はどんどん豊かになっていく。その裏側で人間の醜さが生まれていく。豊かさとはなにか?考えるきっかけになる作品。

「sofa &…」はソファが主人公で彼?目線でストーリーが進む。彼は約10年、自分を購入した女性の姿を見てきて、ささやかに包み込んでいた。モノが感情を抱くことは絶対ないと思うけど、ヒトでなくてもいいから誰か私を見守ってほしい、と思ってしまった。

「人魚」は私的にはキュンとするラブストーリーだった。人が感じる「重い」って何だろうな。恋愛経験が少なくて重い、恋愛表現が過剰で重い、相手を取り巻く環境が重い。恋愛経験に乏しい私が言えることじゃないけど、「重い」ってレッテル貼るのは傲慢じゃないのって思う時がある。相手の抱える重荷を持ったとして、すぐ落としてしまうなら、その気にさせないでと思ってしまう。こう考える私も傲慢かもしれないけど。
舞台の熱海にも行きたい(熱海に行きたいとぐだぐた3.4年言ってるからいい加減行きたい)。

感想書こうとパラパラめくってたら今の気分で読みたい短編があった。気分でサクッと読めるのが短編集のいいところ。

最近は早く読了したい長編小説が立て込んでて、頭がパンクしてしまいました。笑
読書もバランスが大切ですね。

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