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死のロングウォーク感想

スティーブン・キングの死のロングウォーク、読了。

wikipediaからの引用

これらがロングウォークのルール。

時速6.4キロメートルで歩き続けるのはかなりの困難だ。
休憩なし、は本当に休憩なし。食事も、排泄も、歩きながらする必要がある。(警告を受ける1分の間だけは足を止めることが可能だけれど、このレースで足を止めてしまったらもう動けなくなってしまう恐ろしさがある)うとうとしながらも早歩きをキープして歩けるのはすごい。

死のロングウォークの面白さは100人の参加者のほとんどが「どうして参加しているのかを理解していない」ところだと思う。
無作為に選ばれたわけではなく、自らテストを受けて参加するというのに、どうしてこんなことをしているのかわからない。

それでも、もう始まってしまったからには足を止めることは許されない。
待つのは死、だけだ。

優勝をすれば何でも手に入るけれど、死ぬ確率のほうが高いのにどうして彼らは参加したのだろう。
ロングウォークに棄権やドクターストップはない。雨で体が濡れて風邪をひいても、それが悪化して肺炎になっても、盲腸になっても、下痢をしても、転んで額から血が流れても、足が止まり、警告を3回受けなければ解放されない。

時には真横で、時には前方から、時には後方から悲鳴と銃声が聞こえる。
すぐそばで人が死に、満足に食べることも眠ることもできない極限状態の中を歩き続けるコツなんてない。ただ足を前に、前に動かすだけ。

誰かを蹴落とすのではなく、一歩でも多く進む。それだけで良い。
それだけの話なのに、面白い。

すっかりスティーブン・キングの虜だ。
バトルランナーも読みたいのだけれど、絶版で手に入らないのが悲しすぎる。

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