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肺がん術後、元のアクティブな身体を求めて…

ルネサンス運動支援センタースタッフの『大阪国際がんセンター認定 がん専門運動指導士』のかねさん(金田知彦)です。

今回ご紹介するのは、肺がんの手術をされた60代女性です。
 手術後の肺活量や筋力などの体力低下や、手術をした術痕の違和感や、腕・肩の動きづらさや肩こりなどの不調がある方が、運動をすることで、どのように身体が変化していったかについてお話したいと思います。


【手術前から手術後の変化】

手術を受けられる前は、趣味の登山やトレッキングを楽しみ、日々、フィットネスクラブに通って運動をするような、健康的でアクティブな生活を送られていました。
 
手術後の変化として、
肺の腫瘍切除による肺活量の低下によって、『自宅の4階までの階段を昇ると動悸がする』『エアロバイクを漕ぐと、最初の5~10分でしんどくなる』や、手術をした胸回りの『手術痕のツッパリや痛み』『主治医からの傷口が回復するまでの腕の運動制限とそれによる肩腕の不調』がありました。
 
『以前の運動量が可能になる為に、どのようにトレーニングを進めていけば良いのか?』という不安や、『登山やトレッキングを手術前と同様にできるようになりたい。』『以前と同じように運動ができるようになりたい』という目的を持たれ、運動支援センターに相談に来られて、運動を開始しました。
 
それからの運動による身体や体力の変化についてお話したいと思います。

【運動の内容と身体の変化】

まずは、
基礎的な筋力を回復させる為の体幹や下半身を中心とした筋力エクササイズから始めていき、心肺機能を回復させる有酸素運動も、息切れする手前くらいの軽めの強度を短時間から始めていきました。
 
また、主治医の先生から、腕の運動許可が出た頃からは、上半身の筋力エクササイズや、可動域や違和感を改善させる為の運動も取り入れていきました。
 
少し強度を高く設定し過ぎたり、運動をやり過ぎたりすると、動悸や息切れが起きたり、身体を不調がでてしまうので、日常生活の中での変化や、不調や不具合が出たところ、改善したところをお聞きしながら、その時・その状況に合わせて、少しずつ運動の種類や内容の変更し、少しずつ強度を上げながら、心肺機能と体力の回復を目指していきました。
 
何か一つ課題をクリアできたら、また新しい課題が出てくる・・・。
その課題の解決に向かって、修正してクリアしていく・・・。
それの繰り返しです。
 
運動を開始されてから数ヶ月後には、日常生活レベルでの息切れ感や体力不足感も無くなり、手術痕のツッパリや痛みや、腕の可動域の制限も改善していきました。
 
体力の回復に自信がついてきたところからは、登山やトレッキングの再開に向けたトレーニングに切り替えていき、動きを良くするエクササイズや、有酸素運動も効果的に心肺機能を向上させる為にインターバルトレーニングへと取り入れていきました。
 
そして、ご本人も近隣の比較的低めの山を登るところから再開され、1年後には、目標とされていたアルプスへの登山を達成されました。

【そして現在・・・・】

今も、マンツーマンの運動指導を続けながら、自主的にも運動を続けています。
 
休日には色々なところにお出かけをされて、年に数回は登山などを含めた遠くに旅行にもいかれて、とてもアクティブな余暇を過ごされております。
 
その時その時の身体の状態に合わせて、新しい課題の改善や目標に向かって、運動を継続されております。
 
いつも行かれた所を撮影されたスマホの写真を見せて頂きながらお土産話を聴くのが楽しみです。
 
その話を聴きながら
『こういうところを向上させた方が良さそうだなぁ・・・』
『次の課題はこれかなぁ・・・』
『次はどこを行くのかなぁ・・・』
『次は何を目指そうかなぁ・・・』
『どうやってサポートしていこうかなぁ・・・』
など想像を膨らませながら、サポートしております。

【あとがき】

がんやがん治療を経験された、がんサバイバーの方々が運動する上で、一番大切なのは『継続して続けていく力』
 
運動をしたからと言って、決して右肩上がりで回復や向上をしていく訳ではありません。
 
『○○という運動をしたから劇的に改善する』とか、『頑張ってやればやるほど、すぐに回復する』という訳ではありません。
 
時には、日常生活を送っている中でも、風邪をひいて体調を崩したり、膝痛や腰痛などの身体の不調が出てしまう事も、よくあります。
 
中には、がん治療を継続されている方、再発によって治療を再開する方、それによって身体の不調や、体力の低下が起きてしまう方も多くいらっしゃいます。
 
そんな色々な状況を全て含めて、
少しずつ・少しずつ、その時・その状態に合わせた運動をしていくこと。
そして、それを続けていくこと。
これが一番大切なことです。
 
それを実行するには、お一人では少し難しいかも知れませんね。
そんな時こそ、専門的な知識や技術を持つ『大阪国際がんセンター認定 がん専門運動指導士』のスタッフが在籍しております、ルネサンス運動支援センターの扉をぜひ叩いてみてください
 
あなたにとって良い方法を一緒に考えさせて頂きます。

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