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【最終回】山村留学卒業

こんにちは。このブログを見つけてくださってありがとうございます。当時2年生の娘と山村留学に来て5年弱。先週無事に卒業しました。卒業式から一週間以上が過ぎましたがまだまだお別れが寂しいです。このブログも今回をもって最終回です。思えば、ブログを読んでくださって見学に訪れたり実際に山村留学に来てくれた方が途切れずに和合を盛り上げてくれました。このご縁にあらためて感謝いたします。ありがとうございました。

卒業生4名。立派な背中。
最後の通学路

この5年間で娘も私もやりたいこと思いっきりやってこれたと思っています。最初はびくびくしていた娘が、山で川で駆け回っているうちにみるみるたくましくなり、最上級生として学校をまとめている姿に「ここに来て本当によかった」と感じました。水と空気と森と土が娘の体を逞しく育て、超少人数という環境が、先生や地域の人のやさしさを感じること、上の子をまねて下の子を見る責任感を、自分の意見を伝え小さくとも集団で動いていくことの大切さを身をもって学ばせてくれました。

最後の学級会

ここの先生方はみな生き生きとのびのびと働いていて、それが子供たちの柔軟な育ちにつながっています。中学から赴任してきた校長先生が「ここ和合に来て、もっとゆっくりしていいんだということに気づかされました」との言葉に、私も本当にそうだったと実感しました。何かやらねば、何かやり遂げなければと、自分で作り上げた勝手な「何か」にいつも追われて心休まらなかった私。親子で山村留学に来て、目に前のやりたいことにめいっぱい取り組むことで、未来の不安や過去の後悔から一時離れて「今ここ」にいられる時間が長くなった気がします。田舎暮らしは忙しいです。季節に追われたくさんの生活のことを自分でやらなければなりません。だから目の前のことに全力で取り組むざるを得ないのです。おかげで余計なことを考える時間が減って、今目の前のことを楽しむことができるようになりました。先のことは考えたってわからない。その日その日の天気に合わせて柔軟に対応していかなくてはなりません。一日一日がその瞬間に決断することの連続。そのぶん自分の生活に対するいとおしさも増していきます。

担任の先生からの最後の宿題
卒業生は胴上げで送り出されます

山村留学は子供を口実に実は親の私が一番楽しんでいたんじゃないかと思うくらい充実した時間でした。友人、知人もたくさんできて、最後のニ週間はあいさつ回りにあちこち回り、たくさんの人につながらせていただいたんだなと感謝が止まりませんでした。ご近所のお茶のみ友達のおばあちゃんたちも、別れをとても惜しんでくれて、地域の人に至ってはお別れ会を何度も開催してくれたりと、もったいないほどの歓迎を受けていたんだなと思い知らされました。ここの人々はみな口をそろえて「来てくれる人のおかげだに」と言ってくれます。私たち親子山村留学にきた側は受け入れてくれる人々のおかげです。過疎地域を支えてくれる人を受け入れる「おかげさま」と、自然豊かな小さな学校でのびのびと子供時代をおくりたい山村留学生の「おかげさま」、双方で成り立っている親子山村留学。この制度がつないでくれた絆は一生の宝物です。私と娘にとって、和合は大切な「ふるさと」になりました。これからも交流は続いていきます。またこの夏には訪れたいと思います。

さて、おかげ様で毎年毎年、和合にこのブログを通して親子山村留学に来てくれています。このブログが終了しても、親子山村留学の活動は続きます。ぜひ和合の地を訪れ、山村留学を経験していただきたいと願っています。詳細は以下のページまで。
今まで読んで下さいまして、ありがとうございました。

かなりん


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