【本紹介】新興国人材と正しく関わる
おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。
本日は株式会社ブレインワークス 代表取締役 近藤昇さんの著書、『新興国人材と健全に向きあう』をご紹介します!
1.感想
私も普段はメーカーで勤務しているのですが、一定数、東南アジア、東アジア出身の同僚がいます。
彼らは基本的にとても優秀で頭の回転が速く、英語も堪能なので海外とのやりとりもスムーズで、社内ではとても重宝される存在となっています。
彼らがどのような学生生活を送ってきたかを聞いてみると、ずっと母国で生活していたわけではなく、台湾やシンガポール、インドといった教育のシステムが比較的整っている国の大学へ留学し、学んできたというのです。
本書でも書かれていましたが、東南アジアの人も、日本人も、根本の質は同じで、ただ教育システムが整っているか、整っていないかの違いで、労働スキルに違いができてしまっているのだということについて、とても共感しました。
新興国の学生たちは、より高水準の教育を受けるために、日本に留学してきます。そんな彼らを私たちは同じ教育を受ける人間として、平等に扱わないといけない。
経済的に発展している日本で働くことによって、技術や知識を母国に持ち帰る。母国に持ち帰って、母国のためにそれを生かす。
そうやって高いモチベーションを持って日本に来られた外国人を、安い労働力、日本語が話せない外国人として、無意識的に差別している現状が否めないのは本書にも書いてある通りだと感じました。
これからの時代は、世界中がより深くつながる時代だと思います。そんな中で、新興国ともうまく関わり、お互いの国の発展のために協力し合える関係を築くことが、今の日本には必要なのではないかと、深く考えさせられました。
2.おすすめポイント
本書のおすすめポイントは、11社もの企業の例が詳しく書かれている点です。
多様な企業の例があるので、読者の背景によって、とても共感できる企業があるのでは。と思います。
綺麗事を言うことは簡単です、それを実践に移せる人って、極端に少ないと思うのです。
本書で書かれている11社の、新興国人材とうまく関わっている例を知ることで、良い行動に移しやすくなるのかなと思います。
3.概要
目次
Part1 グローバル人材活躍における日本人の意識と行動の変革
Part2 新興国の人材活用に取り組む日本企業
著者は33年間、新興国と関わりながらご自身の事業を進めてこられました。この30年で政界の情勢は大きく変化し、中国は新興国から先進国の仲間入りを果たし、ベトナムをはじめとする東南アジア諸国の発展の勢いには目を見張るものがあります。
技術の発展とともに世界中がつながる中、日本はまだまだそれらの国々との人的交流や信頼関係が不足しているというのが筆者の見解です。
Part1では、日本に来て労働しようとしている新興国の人々がどのような扱いを受けているのか、どのような点で過ごしにくさを感じているのかの現状が紹介されます。
その中で、筆者なりの見解として、日本がどのように新興国人材とか変わっていくべきか、新興国人材と関わることによってどのような良いことがあるのかが書かれています。
Part2では、参考にすべき企業例として、新興国人材をうまく活用している、新興国とうまく関係を築けている企業が11例紹介されます。
多くの日本人は、新興国人材は知識が乏しく、日本人と同じような水準での労働は難しいと感じているのではないでしょうか。
ここ数十年、数年で新興国の水準は知らないところでかなりレベルアップしているようです。
そんな世界の現状を今一度再認識するのにはもっていこいの1冊となっております。
ぜひご一読ください!
それでは。
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