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復讐をするな【超訳】自省録9日目

・今日の超訳

復讐をするな

・引用原文(第6巻6章より)

「もっともよい復讐の方法は自分まで同じような行為をしないことだ」            岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説

・感嘆すべきは、この短い一文を、所謂世間では「現実的ではないと」と一蹴されそうな綺麗事を、一国の長マルクス・アウレリウスが実践していたことである。

・マルクス・アウレリウスの全幅の信頼を受け、東方の監督権を持っていた武将カッシウス。そんな彼が、マルクス・アウレリウスを裏切り、挙兵したという報に接した時も、マルクスは彼を許す気でいたという。ましてや、挙兵の理由が「マルクス・アウレリウス急死」という誤報によるものであるのならば、なおさらと考えたのである。

・しかし、カッシウスの反乱は、彼が挙兵直後、部下に殺されることによって、あっけなく終息した。マルクス・アウレリウスのもとにカッシウスの首が届けられたとき、彼は喜びも怒りもせず、彼のために慈悲をかけ、導いてやる機会が永遠に損なわれたことを嘆いたという。

復讐心を持って、なにくその精神で自らの研鑽に努めることは必要だと思う。しかし、その復讐心は、外に向けて発露しては決してならない

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