【句集紹介】青水草 鈴木光影句集を読んで
・紹介
この度、俳人鈴木光影さんより第一句集『青水草』をご恵贈いただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
光影さんの句はどれも確固たる季語の上に成り立っています。句をデッサンしたとしたら、季語がキャンバスのど真ん中に大きく描かれるイメージです。そして、シンプルな言葉をシンプルに。ぽつりとつぶやくように素描しています。
またもう一つの特徴として、俳句らしいというよりも抒情詩らしいという感想がどの句にもあります。勿論俳句は詩の1ジャンルなので抒情と殊更に言い切るのはなんだか変な感じもしますが、俳句らしいというよりは自由詩に近い印象なのです。季語以外は観念的で抽象的で、より心情的な言葉を好んで使われているからでしょう。人によってはより難解に思われる句が多いと思います。しかしだからこそ、読者の思想・心情とマッチングした時の破壊力は抜群です。
タイトルにもあるように、青く若々しい、清涼な句集でした。そして年が小生とそう離れていないことを知って衝撃を受けました。数年後この境地に小生はたどり着けそうもなく、羨望と同時にちょっぴり嫉妬したのは秘密です(笑)
是非ご一読いただけたらと思います。
・厳選10句
・作者略歴
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