ロックなカメラ
ロックンロール カメラ
常識を打ち破り。新しいものを生み出すきっかけ。
このカメラは、発売された当時とてもびっくりしましたしメーカー側も相当入れ込んだ商品だったのではないでしょうか?
それは、商品の物珍しさだけではなく広告宣伝やネーミングにも言えると思います。
とても勢いのある時代だったと言う事は当時、ある程度の年齢に達していた世代の方には共感いただけることと思います。
変わらぬカタチ
ハーフカメラの中でも
他と違う仕組みを採用したこのカメラ。
仕組みについて触れておきたいと思います。
カメラの型は、フィルムカメラが初めてこの世に出てから廃れ始めてデジタルに移行をしている最中、の現在でも大きく変わっていないことに今驚きました。
タバコの箱を2周りぐらい大きくしたような形。
厚さが薄い方の面を下に向けて。
そして広い面の裏側から撮影する先を覗くスタイル。
デジカメの現代でも全く変わっていませんね。
映画で使われていた35ミリフィルムを使うようになって。
そのフイルムを横長の画面比率、サイズで写真を切り取る手法は
紆余曲折はあったものの周り回って、結局今の35ミリフルサイズに落ち着きました。
そんな写真の常識の間逆を行く
京セラのカメラ「SAMURAI」
35ミリフルサイズの画面サイズを縦に半分にしたサイズで、従来の枚数の倍取れるように作られたハーフサイズカメラは他にも多くのメーカーから発売されました。
簡単に考えれば今まで通りの設計。
撮影ごとにフイルムを横にずらして、巻き上げていく仕組みで撮影していけば工場での製造など設計の難しさを排除した簡単な新製品はできたでしょう。
多くのハーフカメラもその仕組みでほとんどが開発されました。
ですが想像してみてください。
撮影画像の比率が横長の画面で慣れている我々にとって、
それを半分に切って縦長の画面でカメラを覗いて撮影することの違和感。
カメラを構えるとき、今まで通りのカメラの持ち方でカメラを覗くとそこは縦向きの画面の世界です。
そこにどうしても違和感を感じると思います。
撮影する人がカメラボディーの向きを変えればいい話なんですが、、
ひとに寄り添う
ひとに無理に新しい構え方を押し付けるのではなく。
ひとに無理に新しい縦位置での写真撮影を押し付けるのではなく。
ものづくり側が、
中身のフィルムを横にずらすのではなく。下から上へ流すようにフィルムを巻き上げる仕組みに変える。
カメラの構え方はこのデザイン。
ビデオカメラスタイルに行き着くまでかなり苦労されたと思います。
触ってみると実感できると思います。
違和感なく自然に右手でボディーを握り、シャッターボタンを押すときのカメラのズレを防止するために左手をボディーに添える。
添えた左手の指がちょうど来るあたりにズームを切り替えるボタンが配置されています。
そして、このカメラは左利きの方が利き手で握れる。
シャッターボタンズーム切り替えボタンが左右反対になっている機種も発売されました。
カメラの世界でマイノリティーに配慮した商品が出たのは現代でもどれだけあるのでしょうか?
カメラを作る側が歩み寄って、使う人の違和感を排除したデザインがこのカメラ「SAMURAI」なんだと改めて知ると、
デザインと言う物は面白いものでそして奥深くて、人間を深く知るきっかけになるんだなぁ。と言うことにとても感動しました。
あたらしい時代
横向き写真になれた人類に感覚の変化の時がやってきました。
SNSの広がりによってその歴史が塗り換えられようとしています。
それは短い動画が各SNSで競うように機能を追加され。皆さんも暇さえあれば見るストーリーズ・ティックトックあるいはYouTubeショートなどなど
今、画像表現の流行は横向きから縦向きで見る画像が流行りつつあるのは、この先へどのような新しい表現が生まれるのか?
新しいカメラが生まれるのか?とっても楽しみです。
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