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記憶を作る

ここ数年、『記憶』というテーマで作品を撮っているのですが、それって誰にでもあるような…無くても思い描けるような、そんな写真にするようにしてます。
「記憶ってテーマでなんで青なの??」って展示でよく聞かれます。
それについては、「現実ではないから、人肌でもなくて、物理的な温度を現実より低めにすることで、現実との差別化をしている」ってことなんです。
もちろん暖かな思い出もあることは、承知してますが、個人的な解釈として、『記憶=頭の中の映像』なので、触れたりしても、記憶としての感触はあったとしても、物理的な感触を得ることができないから。
そして、記憶は良くも悪くも誇張されて、都合が良くなったり、思い出したくないと思えたり出来てしまう。
さらに思い出したくても思い出せなかったり、思い出したくなくても思い出してしまったり、
はっきり覚えてることもあれば朧気に覚えていたり、それがいつの間にか逆になったりと、誰もが持ってるいるのに、とても曖昧で不完全なシステムであると思ってます。
だから色んな角度から、観てくれた人が少しでも「わかる!!」って思う作品を撮るように心掛けています。
誰の記憶ってわけではないけど、誰もが見たことや思い描いたことがあるような世界を、これからも目指して行きたい。

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