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大人の笑顔を瞬時に撮る子どもたち

 子どものほうが絶対有利だと思う写真があります。それは笑顔の人物写真。不思議なことに、子どもにレンズを向けられると大人の表情はとても優しくなるのです。

 娘が5歳のころ撮った夫の写真は、カメラ仲間の間で好評でした。当時の私は「そんなに良い写真か?」と思ったのですが、私たちを指導してくださるT先生に、「試しにご主人の写真を撮ってごらん。」と言われて、夫にモデルをお願いして撮ってみました。パシャパシャ…あれ? パシャパシャ…あれれ? なんでそんなに硬い表情? 数枚撮ってあきらめました。娘に向ける視線と、妻に向ける視線の差を実感しましたね。(笑)

 大人は人物を撮るとき、光の方向やレフ板、それから誉め殺しトークテクニックなど、いろんな技や道具を駆使して、モデルさんを美しく、またはかっこよく撮ろうとします。でも、子どもたちは大人の中にある優しい部分を切り取るのがとても上手なのだと思います。

 また、撮られる大人も、子どもがカメラを構える姿についつい笑顔になります。小さい子がファインダーをおでこにくっつけてみたり、目を寄せて液晶画面を一生懸命のぞく姿はとてもかわいらしいのです。

 子どもたちがよくやるお互いを撮りっこする撮影も楽しいです。私は「カメラバトル」と言っていますが、相手に自分を上手に撮らせないように激しく動きつつ、自分は相手をしっかりカメラに収める遊びです。大人対子どもでやると、子どもたちの奇妙な動きと、連射するシャッター音に、大人はついつい笑ってしまいます。結果、9割ぐらいの確率で子どもの勝利です。

 もし、カメラが2台あったら、お子さんと試してみてください。写ればよいのでスマホのカメラ機能でも大丈夫です。(ただしスマホのほうが反応が遅いからちょっと不利です。)

 ちなみにこれは、デジタルカメラならではの遊びです。フィルムでは恐ろしくて絶対できません。(笑)

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