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【カンボジアニュース】日本へ向かう台湾人が麻薬密輸で逮捕


2024年3月10日夜、プノンペン国際空港において台湾人HUANG TENG YAO(26歳)が拘束され、その後、覚醒剤約5kgの密輸容疑で逮捕されました。同容疑者はカンボジアアンコール航空便でホーチミンを経由し成田へ向かう航空券を所持していました。摘発は出入国管理警察の他、都裁判所検事局、麻薬取締警察、空港税関等による合同捜査だった模様です。

空港で身体検査を受ける様子。覚せい剤をラップで身体に巻き付けている。


これに先立つ1月25日には、カンボジアからベトナム経由で成田空港に到着した台湾人学生、劉承翰(21歳)が、覚醒剤約6キロ(末端価格3億7千万円相当)を密輸しようとしたとして逮捕されています。空港到着時には僧侶の格好をしており、腹や太ももに40袋に分けた覚醒剤をラップで巻き付けて隠していました。容疑者は逮捕の10日前にも同様に僧侶の格好で成田から入国しており、不審に感じた税関職員が身体検査などを行って密輸が判明したものです。容疑者は「先輩から誘われた。報酬が約束されていた」と証言しており、2つの事件の関連性が注目されます。

日本での証拠のメディア公開


近年、特殊詐欺など台湾マフィアが関係していると思われる日カ両国を結ぶ事案が散見されており、日本の反社会勢力との関係性も懸念されます。1990年代には、台湾を追放されたマフィアのトップがカンボジアにおいて銀行を経営するなど、台湾マフィアはカンボジアとの関係性が深いとも言われています。

1月26日には、警察庁国際捜査管理官の篠原英樹警視長らが、カンボジアの国家警察入国管理総局を表敬訪問しました。篠原警視長からは、協力への感謝と引き続いての協力を要請するとともに、日本人犯罪者情報の提供をするとの発言があった模様です。それに対しカンボジア側は、日本人犯罪の取り締まりについて、日本の警察当局及び日本大使館との継続しての協力を約束していました。

篠原警視長のカンボジア訪問

篠原管理官は、昨年11月に放映されたNHKスペシャル「追跡“ルフィ”事件~匿名・流動型犯罪の衝撃~」では、異例のインタビューに応じ「犯罪グループは海外にいるため、地域的・世界的レベルでの警察の協力が必要です。犯罪者の拠点がどこにあろうとも、警察が捜査をためらう要因になってはなりません」と述べていました。

NHKスペシャルでのインタビュー


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