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【カンボジア生活】ひと房だけ髪を残して坊主な子供たち。その理由。

カンボジアで見かける、髪をひと房だけ残して残りが坊主の子供たち。最近では都会だけでなく、農村でも見かけることが少なくなったような気がします。なぜこのような風習があるのか、まとめてみました。

選択肢の少ない中でのおしゃれ。

子供がひと房、あるいは2房残していた髪束のことを、チュク或いはコムパオイと呼びます。最近はこのような髪型の女の子を見かける事はなくなりましたが、伝統的には男女を問わず行われていた風習です。男の子も今では偶に見ることがあっても小学校入学前の小さい子供だけで、あまり大きな子供は見かけることがほとんどありません。伝統としては3歳頃から始め、11歳や13歳で髪束を剃り落とすまで続けていました。

伝統的には男女関係なく対象です。


地方によって異なりますが、この残していた髪束を剃り落とし、子供に大人になる心構えをさせる儀式は、カオ・チュク或いはカオ・コムパオイ或いはカオ・ソッと呼ばれます。一般的には11歳か13歳で行われ、偶数の年で行うことはできませんでしたが、今では例えば6歳に行ったりもするようです。諸説あるようですが、大変な思いをして産んでくれた母親への感謝を表すというのが、現代では一般的な理解のようです。

20世紀初頭に撮影された王女の写真。氏名不詳。

これは少なくとも、アンコール王朝時代から続いている伝統で、仏教ではなくヒンズー教に由縁する儀式のようです。ただ現在は国教である仏教と結びついた儀式に変容しています。王族は大がかりに7日間の儀式をやっていたとの記録もあります。冠婚葬祭を始めとしてこういったカンボジアの伝統習慣についても、折を見て書いていきたいと思います。

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