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《写真の保存修復を考えてみた vol.29》~写真保存修復の本vol.1~ by タケウチリョウコ

今日7月11日の誕生花は「ハイビスカス」です。花言葉は「繊細な美」「新しい恋」だそうです。
暑い日が続きますね。みなさま、恋してますか??
夏は恋の季節とも言えますが、育児奮闘中の身としては「恋」から程遠い生活になってしまいました。トキメキを忘れてはいけませんね!


本日から写真保存修復の勉強の際に私を助けてくれた本を紹介します。
第1回目は『写真資料の保存』です。

A5版で130頁ほどの非常に読みやすい本で、写真の保存修復入門編としてオススメです。10のテーマに分かれており、写真の劣化のように専門的で化学的な見解も述べられていますが、取り扱い方法など身近な問題にもふれられています。

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筆者が特に気に入っているポイントは「写真技術の変遷」と「銀画像の劣化」の部分です。
写真技術の変遷(photo2)は、写真の種類(技法)が一覧でき、時代も同時に確認できるため、とても参考になります。

photo2 『写真資料の保存』 日本図書館協会 2003年 pp6 より


また銀画像の劣化(photo3&4)については、劣化プロセスが表と図で示されており、非常にわかりやすく解説されています。後にも先にも、この問題についてここまで丁寧にまとめられている日本語の本は無いのでは…っと思うほどです(学会誌、研究論文は除く)。

photo3 『写真資料の保存』 日本図書館協会 2003年 pp38 より


photo4 『写真資料の保存』 日本図書館協会 2003年 pp39 より


この本は2003年に出版され、「保存」をテーマにしているので、「修復」やその方法論についてはふれていません。

しかしながら、基本的な保存の考え方や方法論が詳細に書かれており、この考えや内容は今でもかわらず、引き継がれています。
残念なことに、絶版になってしまい容易に入手することが出来ない本となってしまいました。

それでは、またnoteでお会いしましょう~ 

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