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《写真の保存修復を考えてみた vol.26》~写真保存修復の道具(筆編)~ by タケウチリョウコ

今日1月24日の誕生花は「おもと(万年青)」です。花言葉は「長寿」だそうです。
健康に長生きしたいものです。一日一万歩を目標に生活しています。

こんにちは。タケウチリョウコです。
新年気分も抜け切らないまま、1月も後半になってしまいました。改めまして2023年もよろしくお願いいたします!

本日は、写真の保存修復時に使用する筆に注目をしていきます。

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筆は写真のクリーニングや修復処置の裏打ちやヒンジング処置の際に使用します。そのため、「素材」「大きさ」「長さ」とそれぞれ異なる様々なものを使用します。

まず筆者が状態調査や部分的なクリーニングで使用するものはphoto1のようなものです。

photo1

筆の部分がシリコン製のもので非常に柔らかく柔軟性があります。付着物の除去や修復処置の際に糊付けした和紙を押さえるため(指の代わりとして)に使用します。
直接写真に触れる機会が多いため安全に取り扱えるものを選択しています。

入手方法は画材屋さんや100円ショップです。とりわけ100円ショップのコスメブースは優秀で、よくチェックしています。

そしてヒンジング処置に使用している筆はこちらです。The・筆です(photo2)!

photo2

生麩糊を薄い和紙に塗布する際に使用するため、柔らかく、あまり大きなものは選んでいません。(筆者が大型作品の修復処置をしていないのですが…)
こちらの筆は刷毛同様にお手入れが大変です。そのため画材屋さんで比較的安価で尚且つ、毛先が柔らかいものを選んでいます。100円ショップにも似たようなものがありますが、毛先が細く柔らかいものは、なかなかお会い出来ません。

筆の選択は、その使い方によって個人差が大きく出るものです。やはり高級なものほど使い心地が良い傾向にあると思います。自分の使いやすいものを探すのは大変な点ではありますが、探す楽しさもあります。

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それでは、またnoteでお会いしましょう。



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