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安斎遥平からみたふくしま



僕は現在福島市南沢又でカフェを経営している安斎遥平(あんざいようへい)と申します。出身は福島県郡山市、そこから前職の転勤と結婚を機に福島市へ転入し、福島市民となってから5年が経ちました。

そんな”他所者”である自分だからこそ福島市にあるもの、無いものがはっきりと見えてきました。今回は一個人事業主としての視点で福島市にあるもの、無いものを語っていきたいと思います。


福島市にあるもの

まず僕が思う福島市にあるもの、それは縁や繋がりを大事にする人の温かさです。

福島市は本当に居心地が良いと感じます。人が温かく、のんびりとした暮らしを好む方が多いからでしょうか、街も人も穏やかです。
それが本当に心地よくて、都会に行ったは良いものの、そこでの暮らしに疲れてしまって帰ってきたというパターンも多いのではないでしょうか。

更に縁や繋がり、特に横の繋がりは非常に大事にしている印象が強いです。
僕は独立したいとよく福島市のコーヒー屋さんに相談していたのですが、誰もが親身になって話を聞いてくれましたし、たくさんの後押しをして頂きました。

この縁や繋がりを大事にする人の温かさが、福島市でカフェをやりたいと思った決めての一つにもなりました。

福島市にないもの

ではふくしまに無いものはあるのでしょうか?
僕は良い部分と悪い部分は表裏一体だと思っていて、福島市もまさにそうだなと。

他所者の僕から見てふくしまに無いもの、それは多様性を受け入れる文化です。

僕はお店をやっている身なのでかなり主観も強いかと思いますが、例えば常連さんに対してと新規の方に対しての対応が顕著に違っていたり。この人やこの会社とは古い付き合いでご縁があるから、またその人にお願いしよう、と仕事も予定調和になってしまっていたり。

縁や繋がりを大事にし過ぎるがあまり、多様な文化が根付くきっかけをもしかしたら潰してしまっているかもしれません。
勘違いかもしれませんが、前職も含め5年福島で働いみて僕はなんとなくそんな匂いを感じ取ったのです。

良いも悪いも表裏一体、縁や繋がりを大事にし過ぎるがゆえに多様性を受け入れる文化が欠如し、街としてのインパクトに欠ける、それが正直な「僕にとってのふくしま」です。

変わり始めたふくしま

ではふくしまには何もなく、発展もせず、つまらない街なのかというと
いやいやそんなことは全くございません。

今、明らかにふくしまの街が変わり始めています。
ふくしまには元々素晴らしい個性を持った個人店がたくさんあります。コーヒー屋さん、雑貨屋さん、飲食店、古着屋さん、花屋さん、etc…
感度が高く、人も温かい。今までは知る人ぞ知るお店だったような所もSNSの発展によってたくさんの人に認知され、何もないと思われていた街ふくしまは、実は非常に面白いお店や人で溢れていました。

最近ではそれら個性豊かなお店や人が一同集結したコーヒーイベントが福島の飯坂で初めて開催されました。
「THE COFFEE’S」です。

主催したVaseのオーナー齋藤友希くんが中心となって、街を変えるために様々な取り組みを行っています。
THE COFFEE’Sは来場者数4000人超えと飯坂でのイベントとしては驚異的な数字を叩き出しました。

要因は様々ですが、まずは先頭に立つ齋藤くんの熱量に皆が賛同し、チームとしてまとまった事が大きかったのかなと思っています。
皆それぞれふくしまに対して思うことがあり、何かをしたい、どうにか盛り上げたいという気持ちは共通認識でありました。
それを齋藤くんが熱量で引っ張り上げてくれたおかげで、結果的に全ての人の記憶に残る素晴らしいイベントになったのだと思います。


THE COFFEE’Sのイベント成功から分かることは、今確実にふくしまは変わり始めているということです。

外の世界を知り、自身が体験したことを地元で若者を中心にお店やイベント企画などの形で表現する。
そうして少しづつふくしまには無かったものが増えていき、良い街が出来て行くのではないでしょうか。

今後も少しずつ、多様性を受け入れてより良いふくしまにしていくために。

一個人事業主であり他所者の僕も
ふくしまには僕のお店があるから行こう、そう思ってもらえるよう頑張ります。

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