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HSS型HSP気質のわたしがおすすめする本5選

最近、社会人になってから読書量が増えました。

一方で、世間では三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」がすごく売れているのも記憶に新しい。

この本を見かけたときに、「ああ、働くと本が読めなくなるのか」「そうなってしまう人が多いのか」と立ち止まって考えた。

まだ、1年目でそこまで責任も仕事も多くないから読書量が増えているけど、これから本が読めなくなっていくのだろうなと思う。

今日は、わたしが心に残っている本を綴っていきたい。
あとから見返して”入社したての時、こんな本が好きだったんだ”と思いたいから。


①流浪の月/凪良ゆう



凪良さんの本に出会ったことが、本を習慣的に読むようになったきっかけだと思う。
普段、同じ本を2度・3度と読むことはないのだけど、凪良さんの本はなぜか何回も読み返したくなる。
本当に文章の表現が美しいんですよね。
例えば、「  白いカラーの花のよう  」
「 甘くてひんやりしている。半透明の氷砂糖みたいな声だった。」
難しい言葉は使わないのに、鮮明な情景描写とか頭のキャパを侵食しないような言葉運びが私を魅了してくれた。

その当時、SNSの誹謗中傷で亡くなった方がいて、なんだかとてもやるせない気持ちになってつらかった時だった。
この本のテーマの「真実と事実は違う」という言葉が妙に私の心に響いて忘れられなかったのを覚えている。

本当の事は当事者にしかわからないのに、わたしたちは断片的な情報だけで物事をわかったように突き詰める。
それが人を追い込むことを深く実感した本でした。
▼好きなフレーズ

世の中に『本物の愛』なんてどれくらいある?よく似ていて、でも少し違うもののほうが多いんじゃない?みんなうっすら気づいていて、でもこれは本物じゃないからとすてたりしない。本物なんてそうそう世の中に転がっていない。だから自分が手にしたものを愛と定めて、そこに殉じようと心を決めるそれが結婚かもしれない。

(出典:流浪の月(凪良ゆう著))

②汝、星の如く/凪良ゆう


こちらも、凪良さんの本です。
この本は、瀬戸内の小さな島が舞台です。文章なのに情景が鮮明に浮かぶ言葉運びで一瞬で凪良ワールドに引き込まれました。

ヤングケアラーがテーマなのかな。暗い展開が続くのだけど、それでもふたりの幸せを祈らずにはいられなかった。
エピローグとプロローグのつながりは、もう涙が止まりませんでした。
人の目を気にしてしまって、自信が持てない人にこそ読んでほしい。

▼好きなフレーズ

「誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。そのとき、その誰かのせいにしてしまうかもしれない。でもわたしの経験からすると、誰のせいにしても納得できないし救われないの。誰もあなたの人生の責任を取ってくれない」

(汝、星のごとく(第一章 潮騒))

自分の人生を生きることを、誰かに許されたいの?

誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。そのとき誰かのせいにしてしまうかもしれない。

でも私の経験からすると、誰かのせいにしても納得できないし、救われないの。

誰もあなたの人生の責任を負ってくれない。

(「汝、星のごとく」凪良ゆう)  

▼SNSで感想も載せているのでよかったら覗いてください


③麦元三歩の好きなもの/住野よる



のんびりしていて、どこか地に足がついていない主人公の三歩だけど
なんだかんだで皆から愛されている。

そんな、飾らない三歩の言葉だからこそ、実直でしっくりと心に入ってきました。読んだのは2年前なんだけど
特に忘れられない言葉が2つあって、
忘れられない言葉があるということは、つまり私の中でこの本の位置づけはきっと大きなものなんだと思う。

▼死にたいと三歩に打ち明けた知人にかけた言葉


「君の人生だから、どう変わってもいいよ
君がどれだけボロボロになっても、なんにもなくなっても、君が死んだとしても、君を好きなままの私が、少なくともいるから、安心して、生きてほしい」

麦本三歩の好きなもの

▼気の抜き方がわからない中国人留学生への想い


真面目すぎて力が抜けなくて、人との距離の詰め方が分からないことを、他人に言われるまでもなく自覚しているとしたら。それで精一杯、悩んでいたとしたら

麦本三歩の好きなもの

④永遠の出口/森絵都


小学生から大人になるまでの日常を切り取って本にしたような物語です。
ただ、きれいな感情だけをのせるのではなくて
誰もが持っている人には見せられない感情を言葉にしてくれている。

中学生の時に図書館で出会って、そこから中々、読了できていなかったんだけど、大学図書館で再度出会って、今こそ読む時だと思った。中学の時と違った視点で読めて面白かったのを覚えている。

⑤自転しながら、公転する/山本文緒


大人の恋愛小説といった感じだと思う。当時、21歳くらいの時に読んだ。
年を重ねるにつれて、世間体とか風当りとかが厳しくなっていくのかあと怖くなった記憶があります。
でも、下記に引用した言葉ですこし背中を押されました。
▼印象に残った言葉

別にそんなに幸せになろうとしなくていいのよ。 幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸許せなくなる少しくらい不幸でいい。

山本文緒

さいごに


本は、1回読んでも

また何年かしてから読むと、視点が変わって違った感想を持ったりしますよね。
瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」も、小学生の時に読むと子供の目線で読めるし
大人になると親の目線で読めるって文学youtuberのベルさんも言っていたっけ。

この紹介した5つの本は、ずっと本棚に入れておきたい本です。
SNSで本の感想もたまに載せているのでよかったら覗いてみてください🎐

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