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【名盤伝説】 ”Neil Larsen / Jungle Fever” LA+NY フュージョン・サウンドの名盤。

MASTER PIECE 西海岸のフュージョン・キーボード奏者ニール・ラーセンの1stソロ『ジャングル・フィーバー』(1978)です。

ニールは1948年生まれ。ベトナム戦争に従軍し、退役後の1970年初頭にニューヨークで活動を始めて様々なジャンルのミュージシャンとの交流を深めます。
NYで知り合ったギターのバジー・フェイトンフルムーンというバンドを結成し1972年には同名アルバム『FULL MOON』をリリースしています。

その後は西海岸に移り、LAの名プロデューサーのトミー・リピューマやラス・タイトルマン、名トランペット奏者のハーブ・アルパートなどとのセッションの後にA&Mと契約。ソロアルバム『Jungle…』を制作します。

参加ミュージシャン
Producer – Tommy LiPuma
Alto Saxophone, Alto Flute – Larry Williams
Bass – Willie Weeks
Drums – Andy Newmark
Guitar – Buzzy Feiten
Percussion – Ralph MacDonald
Recorded By, Mixed By – Al Schmitt
Tenor Saxophone – Michael Brecker
Trumpet, Flugelhorn – Jerry Hey

トミーの下で東西連合の腕利きミュージシャンが参加しています。バジーともこのアルバム制作から本格的にコンビを組むこととなります。

収録曲
M1 Sudden Samba
M2 Promenade
M3 Windsong
M4 Emerald City
M5 Jungle Fever
M6 Red Desert
M7 Last Tango in Paris
M8 From a Dream

M1 ニールの代表曲ともいえる曲。サンバ調のテンポのよいナンバーで、ニールのオルガンとバジーのギターのソロ回しは、ライブでも大いに盛り上がります。

M2 一転、ニールのピアノ・プレイを堪能できるスローナンバー。エキゾチックな雰囲気が、コンポーザーとしての彼の才能の高さを感じます。

M3 ニューヨークっぽさを漂わせるスローでファンキーなナンバー。

M5 ホーン隊とともにシンセ大活躍のアルバムタイトル曲。タイトなリズムに乗せた官能的なソロプレイは聴きごたえ十分。UKプログレバンドのキャメルが日本公演の時のアンコールナンバーとして演奏。「タイトルはNobody Knows」なんて言っていました。

M7 サンバの次はタンゴですか。こうした異なるジャンルの異種格闘技セッションがフュージョン・サウンドの醍醐味。思わずリズムを取りたい気持ちを抑えながら、マイケル・ブレッカーのテナーソロを楽しみましょう。

その後のニールは1979年に2ndソロ『High Gear』を、そして1982年には盟友バジーとのユニットとしてラーセン・フェイトン・バンド名義で『Full Moon』というタイトルでアルバムを制作していきます。

その後もソロ・アルバムをリリースして活動は続けています。一時期、ジャズ・ボーカリストのアル・ジャロウの音楽監督としてツアーに参加。日本公演にも同行していました。


2002年に、バジーがニール名義を抜きで『Buzz Feiten & the New Full Moon』というアルバムをリリースします。あれ?ニールはどうしたのかと不思議に思っていましたが、どうやらニールからバジーとの繋がりを解消したようです。その背景には・・・色々あるようです。

「Sudden Samba」の思い出。
リアルタイムでアルバムを聞いていた私たち。大学のバンドサークル内でもこの曲は取り合いになりました。初めに演り始めたのは、あの角松敏生が組んでいたフュージョンバンド。他のサークルや外部のプレーヤーを巻き込んだバンドで、かなりレベルの高いバンドでした。

そんな角松がプロデビューと同時にサークル活動を休止したのをいいことに、私の組んでいたバンドでこの曲をいただきました(^^)。実は今でもアマチュアでバンド活動を続けていますが、この曲はレパートリーとして演奏しています。当時から数えると40年以上も演っているのかと思うと…。

ニールとの思い出。
アル・ジャロウの1996年のブルーノートでの公演の際に、音楽監督兼キーボードで参加していたニールともお話させていただきました。とても気のいいお兄さんという感じで好印象。良い記念になりました。

これからもこのアルバムの思い出を作れそうです。大切に聴き続けます。


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