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【名盤伝説】 AOR系まとめ

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AOR (アダルト・オリエンテッド・ロック) なミュージシャンやアルバムを紹介しています。
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【名盤伝説】 "Cory Wells / Touch Me" ブルー・アイド・ソウルな熱盤をAORファンは見逃さない。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。元スリー・ドッグ・ナイトのスリー・トップの一人、コリー・ウェルズのソロアルバム『タッチ・ミー』(1978)です。 スリー・ドッグナイト(3DN)は1968年にデビューしたバンドで、3人のリードボーカルがいるのが特徴。力強いボーカルとキャッチーなメロディで多くのヒットがあります。代表曲には「Joy to the World (邦題: 喜びの世界)」「One」「Mama Told Me (Not to Come)」などなど・

【名盤伝説】 ”David Pack” 魅惑のメロディ・メイカー名作列伝

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。アメリカ発のプログレバンド?AMBROSIAのリードボーカル、デヴィッド・パックです。 学友同士だったパック(G, Vo, Key)とジョー・ブエルタ(Bs)がバンドを結成。後にクリストファー・ノース(Key, Vo)とバーレイ・ドラモンド(Drs)が参加して、1971年にアンプロージアが結成されます。パックのキャリアはここから始まります。 1975年にデビューアルバム『Ambrosia』、1976年には『Somewh

【名盤伝説】“Byrne & Barnes / An Eye for An Eye” (1981) 日本のAORファンの心を掴んだスィートでメロウな究極のラヴソング。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。本国では全く評価されなかった作品が、日本では隠れた名盤とされたバーン・アンド・バーンズ名義での唯一のアルバム『アン・アイ・フォ・アン・アイ (邦題: スィート・リヴェンジ)』です。 ロバート・バーンのソロ・アルバムがリリースされた1979年、伝説の輸入レコードショップ南青山のパイドパイパーハウスでは、このLPはベストセラーになっていたそうです。ところが本国での評判はさっぱりで早々に廃盤に。輸入盤の入荷見込みが立たないとい

【名盤伝説】 ” Nielsen - Pearson / Blind Luck.” TOTOフリーク必携。ハードでポップなサウンドにハーモニー抜群のボーカルが聞きどころのAORな名盤。

MASTER PIECE シンガーでコンポーザーのReed Nielsen(vo.)とMark Pearson(vo.)によるユニットの3作目『Blind Luck』(1983)です。 この作品は彼らの1978年『The Nielsen Pearson Band』、1980年『Nielsen / Pearson』に続くアルバムです。 参加ミュージシャンには、ギターにマイケル・ランドウ、ステイーヴ・ルカサー。ベースはニール・スチューベンハウス。ドラムはカルロス・ヴェガにヴイ

【名盤伝説】 “Pages” あの頃の夢のハーモニー 至福の名盤の数々。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。AOR界きってのコーラス・ユニットのペイジスです。 ペイジスはリチャード・ペイジ(Vo, Bs)とスティーヴ・ジョージ(Cho, Key)を中心としたユニットです。1978年に『Pages』でデビューした時にはこの2人を含む5人編成。いなたい雰囲気ながら洗練されたサウンドで「Let it go」などを含む名盤です。 続く2作目は1978年リリースの『Future Street』。こちらは当時日本盤もリリースされます。後

【名盤伝説】 “Bill LaBounty” Mr.Oの思い出。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。ナッシュビル系 AORシンガー・ソングライターのビル・ラバウンティです。 ビルといえば2ndアルバム『This Night Won't Last Forever (邦題: 涙は今夜だけ)』(1978)の同名タイトル曲が有名です。1990年にTVドラマ「すてきな片思い」の挿入歌として採用されて、日本国内でスマッシュ・ヒットとなりました。 美しくキャッチーなバラードを切々と歌い上げるビルのボーカルは、恋愛ドラマのイメージに

【名盤伝説】 “The President / By Appointment of (邦題: ホット・ブラッド・サマー)” 海老ジャケで一世風靡したポップなAORはいかがですか

MASTER PIECE オランダのロック・ユニット、プレジデント1982年のデビュー作です。70年代、オランダのプログレ・バンドのKAYAKやDieselのメンバーでドラマーとして活躍したPim Koopmanと、同じくオランダのミュージックシーンで活動していたOkkie Huysdensが組んだユニット。時代のややチープなシンセを多用しているものの、メロディアスでポップに歌い上げるサウンドは、日本のAORファンの注目を集めました。 著名なミュージシャンを起用して話題にす

【名盤伝説】 ”Roby Duke” サウンドで勝負!実はChristian MusicだったAORの名盤。

MASTER PIECE AORテイスト満載のクリスチャン・ミュージック(CCM)の代表選手の一人Roby Duke です。 AORファンにとってロビーといえば、まずはこの1stアルバム『Not The Same (邦題: ロング・アフタヌーン)』(1982)です。国内盤もリリースされているだけに、爽やか系AOR路線として人気になりました。 ↓実はオリジナルジャケットはこちら。差し替え作戦は大成功ですね。 当時は、このアルバムがCCM (Contemporary Chr

【名盤伝説】 ”Michael Ruff / Girl Like You” 優しさに溢れるボイスが魅力のメロディ・メーカー。キャリアベストの作品集。

MASTER PIECE US出身のソングライターマイケル・ラフが1996年にリリースしたコンピレーションアルバム『Girl Like You』です。 ラフは西海岸でボズ・スキャッグス、ディオンヌ・ワーウィックなどとの活動の後に、リッキー・リー・ジョーンズのミュージカル・ディレクターを務めたり、チャカ・カーンのバンドメンバーとして来日したりするなど、幅広いジャンルで才能を発揮していました。 1984年に1stアルバム『Once in a Lifetime』をリリース。物優

【名盤伝説】 "AIRPLAY" AORの二大巨匠が奇跡のコラボレーション。

お気に入りのミュージシャとその作品を紹介しています。 AORの金字塔『AIRPLAY (邦題:ロマンティック)』(1980)です。 AOR (Adult Oriented Rock) とは日本独自のカテゴリーで、大人が聴いても楽しめるRockという意味。1970年代半ば頃からアメリカン・ポップ・カルチャーに傾倒した20代を中心にもてはやされた音楽です。熱量激しく奏でるrock'n'rollとは異なり、凝ったアレンジで「お洒落で上質な、洗練された都会派の音楽」とよく表現されるも

【名盤伝説】 ”Bobby Caldwell / Heart of Mine” AOR四天王。永遠のNYダンディー。

MASTER PIECE AOR四天王ボビー・コールドウェルの日本での人気を不動のものにした5作目のアルバム『ハート・オブ・マイン』(1988)です。 ボビーは1951年USニューヨーク出身。その後マイアミに移り、様々なジャンルのバントでギタリストとして活動します。1976年にシングル「The House is Rockin’」をリリースして、その独特なソウルフルなボーカルスタイルが話題となり、その後1978年マイアミを拠点とするTKレコードと契約、1stアルバム『ボビー・

【名盤伝説】 "Boz Scaggs" AOR四天王のアルバムを聴くなら先ずはこれから。

お気に入りのミュージシャとその作品を紹介しています。 AOR四天王の一人Boz Scaggs。1944年アメリカ・オハイオ州出身。今年(2024年)の6月で何と80歳になります。 1960年代から活動を続けていますが、ブルース色の強い作風で、個人的には好みではありません。初めて聴く方にはベスト盤『HITS』も良いとは思いますが、お薦めアルバムは『Silk Degrees』と『Middle Man』の2枚です。 まずは『Silk Degrees』(1976)。後にTOTOを結

【名盤伝説】 ”Michael Franks / The Art of Tea” AOR四天王。究極の無国籍サウンドに酔うアルバム。

MASTER PIECE AOR四天王認定。まったりゆったりサウンドの帝王、マイケル・フランクスの2nd『THE ART OF TEA』(1975)です。 幼少期から特別な音楽教育をうけることなく育ち、複数の大学で修士・博士課程を履修するなど、お勉強好きだったようです。ただ文学やアートにも関心があり、1973年にはマイナー・レーベルからアルバムデビューを果たし、そしてメジャーレーベルからのデビュー作となったのがこのアルバムです。 プロデューサーは名匠トミー・リピューマ。ア

【名盤伝説】 “Ned Doheny / Life After Romance” AOR四天王。カリフォルニアの蒼い風が似合うロマンティックサウンド。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。LA出身のSSWネッド・ドヒニーの4thアルバム『ライフ・アフター・ロマンス』(1988)です。 70年前半からソングライターとして活動し、1976年リリースの2ndアルバム『Hard Candy』で、幻想的でスローなナンバー「Get It Up For Love」が日本のAORファンの心を掴みにしてブレイクします。以降、定期的にアルバムをリリースしますが、本国での人気は今ひとつで、この『ライフ・アフター…』も日本発のア